しゃべり場

出会いが生み出す楽しさ

 皆さまお久しぶりです。4年の宮元昭桂理です。

イギリスから帰国して3ヶ月が経とうとしています。

イギリスに渡ったのがちょうど一年前ということで私の留学生活がどのようなものだったのか簡単に振り返ってみようと思います。

こちらが私のモチベーショングラフになります。毎日日記を書いていたため、それをもとに分析してみました!

 

しゃべり場宮元2

 

ご覧の通り、向こうでの生活には波があり楽しいことも大変なことも沢山ありました。是非経験の一部を共有させてください。

 

留学初期(9月〜11月)

 

 日本を離れ、初めての異国での生活にとてもワクワクしていました。留学先(ダラム)に到着したとき、そこに広がる小さな街が息を呑むほどの美しさで感動したのを覚えています。

 寮での生活が始まりました。当然、周りは知らない人ばかりで初めは居場所のなさを感じ不安でいっぱいでした。広いダイニングホールでは1人で座っているだけでは誰も話しかけてはきません。焦りを感じた私は、ついに誰かに話しかけることを決心します。 “ Can I sit here?” 勇気を出して言ってみました。… ”Sure! Why not?” なんと、是非! という返事が返ってきたのです。とても安心して嬉しくそれからというもの会話が弾み、気づけば不安がなくなっていました。そのたった一言には無限の可能性があると今でも信じています。それ以来、受身的な姿勢はとらずに積極的に自分から色々な人に話しかけることを心掛けるようになりました。後に私は気の合う友達との運命の出会いを果たすことになるのです。

 やっとイギリスでの生活にも慣れてきたと思われた矢先、高熱にうなされる日々が続きました。レクチャーの建物にも歩いて行くことができないほどの身体のだるさでした。日本から持参した薬を飲むも治らず、イギリスの水(硬水)があわないのかと色々試すも変わらず、とうとう病院に行くという選択をしました。病院に行くことは私にとって試練でした。今の自分の状態を英語で表現することの難しさに身をもって感じました。病院では、先生に向かって長々とプレゼンをしているかのようでした。今考えると、あの時のあの経験があったからこそ今の強い自分がいると思います。後に分かったことですが、環境や気候の変化で初めは体調を崩す人が多いようです。

 さて、体調も復活しレクチャーにセミナーにと真剣に取り組めるようになりました。レクチャーの建物と図書館を行き来する毎日でした。セミナーでは、周りの生徒とのディスカッションが基本であり自分の意見をしっかりと持ち発言することが大切でした。ディスカッションやディベートは私にとってほとんど初めての経験だったので苦労しました。

 勉強と並行して、イベントにも沢山参加しました。興味のあるサークルには全部見学に行き、友達に誘われたら絶対に断らないようにしていました。一番印象深かったことは、授業で仲良くなったシリア人の友達に誘われて行ったアラブソサエティ(サークル)のサッカーW杯の応援です。そこにはアラブ人しかおらず、アジア人は私のみでした。面白いことに誰1人同じ国籍の人はいませんでしたが、彼らにはみんな違う国出身ということを感じさせないような一体感がありました。これはイスラム教に関係があるとすぐに分かりました。ダラム大学ではIslam Observed と呼ばれるイスラム教に関連する授業も履修していたためとても興味深かったです。

 そうしたなか私の生活は次第に英語で染まっていき、気づけば夢の中でも英語を喋っていることに驚きました。自分の英語の伸びを感じ始めたのはこの頃ぐらいからだったと思います。

  

留学半ば(12月〜3月)

 

 12月に突入し気分が晴れない日が続きました。その理由として、イギリスの天気が挙げられます。授業が終わり午後4時には外は足元が見えないほど真っ暗でした。天気が心に与える影響がこんなに大きいことは始めて知りました。聞くところによると、ビタミン剤を飲むことが効果的らしいです。

 冬休みに入り、独自計画のモロッコとエジプト旅行に行きました。飛行機を降りると、この時期ダラムでは見られないギラギラと照りつける日差しにお出迎えされました。まさにこれが私の求めていたものでした。モロッコでは砂漠でのキャンプを経験し、エジプトでは本場のピラミッドを目の前に感激しました。その後、バルト三国と呼ばれるエストニアやフランス、スペインなど色々な国へ行きました。充実した学びの多い日々でした。

 

留学後期(4月〜6月)

 

 この時期に一番苦しかったことは、食生活です。4月はダイニングホールが休業していたため自炊でした。イギリスでは物価の高騰と円安の影響で簡単に物を手に入れることができず、一番安い食パンを買って1日を過ごしていました。この不健康な生活は精神的にダメージを与え体調を崩し、食べ物だけは絶対ということに気づかされました。

 日本に帰国する直前には、あるイベントで知り合ったイギリス人宅にホームステイをさせていただきました。朝から晩まで語り合ったり、映画鑑賞をしたりして最高な思い出と共に私の留学生活は幕を閉じました。

 

最後に

 

 この9ヶ月という限られた留学の中で沢山の出会いがありました。場所は寮であったり、道端であったり、授業やイベントなどと様々でしたが、そこで出会った人たちによりまた新しい人を紹介してもらい輪がどんどん広がっていきました。このことにより、私は異国の地にも居場所を見つけることができ楽しく留学生活を送ることができました。初めのダイニングホールで学んだ積極的に人と関わろうとする姿勢が結果に繋がったのだと思います。世界に視野が広がり、世界をとても身近に感じ、そして世界に友人ができる。この留学は私の人生のスタートだと感じるほどとても貴重な経験となりました。「出会い」の素晴らしさを知らされた今、もっともっと様々な場所で人と関わるチャンスを見つけたいです。

 

 

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