しゃべり場

たこやきって、ナニモノ?

みなさま、初めまして。
今年から文化人類学研究室の一員となった隈元祐羽です。
 
研究室の一員となってから、4ヶ月が経とうとしていることに驚きが隠せません。
研究室には10人ほど所属していますが、国籍、宗教、年齢もさまざまで多様性を絵に描いているなと感じています。
隈元しゃべり場写真.jpg
2023/06/21 @文化人類学研究室
 
先日、ゼミのメンバーでたこやきパーティー、通称「タコパ」を開催しました。あたかも主催者かのように語っていますが、決して主催者ではありません。
冗談はさておき、今まであまり知らなかったメンバーの新しい一面を知ることができるなど、とても楽しい時間を過ごすことができました。しかし、タコパの途中で誰かが発した「たこやきの起源ってなんだ」という言葉が頭から離れないという問題が新たに発生してしまいました。気になって仕方がなかったので、調べてみることにしました。[1]
 
 
「鉄板の丸いくぼみに、だしや卵で溶いた小麦粉を流し入れ、ぶつ切りにしたたこを具にして丸く焼き上げたもの。ソースやマヨネーズをかけて食す。大阪府民のソウルフードである。」
 
農林水産省によるとこれがたこやきだそうです。なにをそんな当たり前のことを言っているんだという声が聞こえてきそうですが、きちんとした言葉で説明すると違う物のように感じておもしろいなと思ったので共有させていただきました。本題に戻りますが、結論から言うと、たこやきは「チョボ焼き」から派生したという説が有力なようです。「チョボヤキ」…って何だ?と私のように固まった人もいるのではないでしょうか。チョボ焼きとは、小さなくぼみのある銅板で作る料理で、大正時代頃から子どものおやつとして駄菓子屋さんなどで作られていたものだそうです。形は四角形で、どちらかといえばお好み焼きに近かった、とも言われています。お味の方は、特においしいというわけではなかった模様[2]。大阪府立図書館提供のレファレンス事例[3]が詳しく解説されていて興味深かったので、たこやきの起源についてもっと詳しく知りたい方は参照されてください。
 
たこやきの起源がわかったところで、「なんでたこやきは丸いんだろう?」という疑問が新しく生まれました。これについては宗教的なアプローチや心理学的なアプローチで探ろうと思ったのですが、調べきれなかったので今回はスキップすることにします。
 
最後に、近年たこやきは海外進出しているようです。私は知らなかったので驚きました。海外ではたこやきではなく「サムライボール」というらしいです。(韓国など日本語名そのままの国もあるようです)ホーチミンではなかなかに変わり種な具のたこやきが販売されているようで、日本文化が受け入れられ、変容している様子が見受けられます。一方「たこ」を食べるものと認識していない国もあるため、たこやきが全世界に展開するのは難しいのかもしれないです。このように考えると、たこやき、という切り口から文化の違いなどについて研究してみるのもおもしろいかもしれないですね[4][5]。
 
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
See you next time!
 
 
【参照Webページ】
[1]たこ焼き 大阪府|うちの郷土料理:農林水産省 (2023/06/27 最終閲覧)
[2]「7月【半夏生】たこ焼き/タコ」, 学校給食, 2018, 巻69, 号6.
[3] 大阪府立図書館提供のレファレンス事例 (2023/06/27 最終閲覧)
[4]ホーチミンではたこ焼きが大人気!一風変わった10個の具を食べてみた|ホーチミン観光情報ガイド (2023/06/27 最終閲覧)
[5]サムライボールとは?なぜたこ焼きは外国人に人気?評判は?|SAKUSAKU気分 (2023/06/27 最終閲覧)
 
 
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