センターについて

学部長あいさつ

熊本大学文学部附属永青文庫研究センター設置に向けて

文学部長 水元 豊文

平成21年4月から、文学部の附属センターとして、「永青文庫研究センター」を設置することになりました。本センターは、文学部を中心に展開している熊本大学拠点形成研究B(「永青文庫」資料等の世界的文化資源に基づく日本型社会研究)の実績を基に、永青文庫史資料の総合的な研究を通じて同史資料に立脚した拠点的研究を組織するとともに、文化行政機関等との連携によって地域文化に貢献し、人文社会科学系分野を中心とする研究及び文化振興の発展に寄与する人材の育成に資することを目的としています。

財団法人「永青文庫」が管理する、かつて熊本藩主であった細川家に伝来した美術品や文学作品の写本、そして歴史資料(古文書・古記録)等の品々のうち、細川家北岡邸(熊本市)の倉に保管されていた数万点の歴史資料や写本が昭和39年に熊本大学(附属図書館)に寄託となり、それ以来、文学部の教育研究にも活用されてきました。これを「細川家文書」(あるいは「北岡文庫」)といいます。「細川家文書」は、江戸時代の政治、経済、行政、法制、社会運動、思想、芸術文化に至るまでの、人間活動のほぼ全域に関わるといっても過言ではない数万点の歴史資料群や、「源氏物語」をはじめとする文学作品の貴重な写本群などからなるもので、毛利家(長州藩)や池田家(岡山藩)等のものと並ぶ、随一の大名家史資料群です。人文社会科学系における研究拠点の整備の核として、また、地域文化貢献の拠点として、本史資料群を分析・活用する研究センターの設置が各方面から強く要請されていました。

この要請を受け入れ、文学部のあるいは人文社会科学系の重要な研究・教育の活動拠点とすることを目指し、「文学部附属永青文庫研究センター」を設置しました。まずは、5年で素晴らしい成果を上げることができれば、さらに5年、10年、20年と日本全国のみならず世界中から注目を集めることができる研究センターとなることでしょう。そのためには熊本県立美術館等とも協力しながら、研究事業の成果を反映した永青文庫史資料等に関す得る市民向けフォーラム、公開講座の実施、公開展示等の大きなイベント、さらに出版活動も展開していく予定です。永青文庫「細川家文書」を一部の研究者だけの資料として、附属図書館の暗い一室に閉じ込めておくのではなく、熊本県の宝として熊本県民に、さらには日本中の宝として全国の人々に幅広く公開することができるような研究センターにしたいと関係者は張り切っているところです。

「文学部附属永青文庫研究センター」に対するご理解とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。