しゃべり場
タシケントで迷子、ヒヴァではモデルに
皆さま、こんにちは。
文化人類学ゼミ3年の犬童陽奈子です。
この夏、実はこのホームページの私の自己紹介に書いていた「一番やりたいこと」が一部叶いました!
というのも、9月上旬にウズベキスタンにて調査をおこなったからです。この調査では、ウズベキスタンにおけるウイグル人の食文化を通じたアイデンティティの構築や変容について、実際に現地で観察・記録することができました。
調査結果を皆さまに共有したいところではありますが、せっかくのしゃべり場ですので、調査の合間の観光の感想やウズベキスタンでの素敵な出会い、またハプニングなどを思い出しながら書いていこうと思います。
…なんと、1日目からハプニングです(笑)。ウズベキスタンの首都タシケントに到着後、タクシーでホテルに向かっていたのですが、私が指定した場所が間違っていたのか、よくわからない住宅街に降ろされてしまいました。しかも真夜中だったので大パニックです。そんな時、降ろされた場所の家に住んでいるのであろうおじさんが助けてくれて、なんとかホテルに辿り着きました。ウズベキスタンの人の優しさに触れた経験は他にもたくさんありますが、その中でもこの時の出来事が一番記憶に残っています。
このようなハプニングがありつつも、ウズベキスタンでの滞在をしっかり楽しみました。その中でも印象的だったのが、サマルカンドという街です。この街は世界遺産に登録されているため、聞いたことがある方も多いと思います。その見どころといえば、やはり青色のタイルが使われた美しいモスクでしょう(写真1、2)。写真でも十分美しいと感じていましたが、実際に目にすると圧倒されてしまい、思わず「すご…。」と声が出てしまいました。実際に現地で見ることを強くお勧めします!
写真1:レギスタン広場
三つのメドレセ(神学校)がある場所で、写真で見たことがある人も多いであろう有名観光スポット。その美しさは滞在中何度も訪れるほど。
写真2:シャーヒズィンダ廟群
美しいサマルカンドブルーが施された霊廟が並び、こちらも息をのむような美しさ。
サマルカンドでは、日本語が話せるタクシー運転手に出会いました。なんと、草津温泉で働いていたのだとか!日本のことが大好きだけど、唯一ホームシックになるのがフルーツだそうです。確かに、スイカ(写真3)やブドウはとてもジューシーで甘く、かつ格安で、私も滞在中毎日食べていました。ウズベキスタンを訪れる機会がある方、フルーツもお勧めですよ。
写真3:バザール(市場)で売られているスイカ
大きさは日本の倍以上で、値段は100円以下のことも。
果汁がたっぷりなため、水分補給の役割もある。
サマルカンド滞在後、ブハラとヒヴァという街にも訪れました。
ブハラでは、ウズベク人の友人ができました!一人は大学生で、英語で日本のことなどをたくさん話しました。ウズベキスタンでも日本のアニメが若者を中心に人気のようで、一番有名なのは「ナルト」なんだとか。もう一人は日本語を勉強しているらしく、日本語の練習をしたいとお願いされました。そこで、一緒に日本語の会話を練習しながら、ブハラのことなどをたくさん教えてもらいました。ウズベキスタンは今まで訪れた国に比べると、日本車や日本食レストランが少なく、日本の影が薄い印象だったのですが、日本文化や日本語がかなり親しまれていることに驚きでした。
写真4:ウズベク人の友人の案で撮ったエモい写真(写ってるのが私のスマホ)
ヒヴァでは、なんとモデル?になりました(笑)。イチャンカラという遺跡内のベンチで、たまたま仲良くなったアメリカ人の女性と休憩していた時、現地の人たち(おそらく家族)に「写真を一緒に撮ってもいい?」とお願いされたのです。もちろん、一緒に撮りましたよ!他にも、遺跡内を歩いていた時に、現地の女の子たちから一緒に写真を撮ろうとお願いされることもありました。日本ではあまりないことだと思うのですが、ウズベク人にとって、観光客(外国人)と写真を撮ることに何か意味があるのでしょうか。こういった差異を発見し、それを考察することも海外旅の醍醐味ですよね。
写真5:ウルゲンチ空港にいた猫
日本ではありえない場所に猫がいたので撮影。ウズベキスタンは人と人はもちろん、人と動物の距離も近いように感じた。
最後になりますが、今回の調査は令和7年度文学部国際奨学事業より援助をいただき、また多数の方々の援助により可能となりました。心より感謝いたします。