当センターの収集資料をご紹介します。画像の資料は左から、
・(左)集英社『少年ジャンプ』1968年8月1日号(創刊号)の復刻版
創刊当時はまだ週刊誌ではなく、隔週での発行でした(翌年に週刊誌化)。「新しい漫画新幹線」「ぜんぶ漫画 ぜんぶ読切」というキャッチが当時のマンガ雑誌文化と「ジャンプ」の独自性を表しています。
・(中央)集英社『週刊少年ジャンプ』1997年8月4日号(34号)
尾田栄一郎「ONE PIECE」の初回掲載号です。現在の作品ロゴとちょっとデザインが違いますね。
1995年(厳密な発売日は1994年末)にギネス記録となる最高発行部数653万部を記録した『週刊少年ジャンプ』でしたが、1997年には部数第一位の座を『週刊少年マガジン』に奪われてしまいます。このとき、次世代の作品として期待され連載がスタートしたのが「ONE PIECE」でした。
・(右)集英社『週刊少年ジャンプ』2022年8月8日号(34号)
2022年8月に「ONE PIECE」連載25周年となった号です。連載開始から「ONE PIECE」は看板作品として『週刊少年ジャンプ』を牽引しつづけ、のちに部数第一位の座を奪還し、現在に至ります。
左から29年後、そしてさらに25年後という「ジャンプの変遷」ですが、創刊号から一貫して「海賊マーク」が雑誌のトレードマークとして使用されていることにお気づきでしょうか(創刊号は中央少し下、他は「ャ」の右にあります)。「海賊マーク」を伝統とするなか、「海賊」をテーマにした作品で『週刊少年ジャンプ』が部数第一位に返り咲いたということもまた、「ONE PIECE」にまつわるサイドストーリーと言えるかもしれません。