氏 名

中川 順子

NAKAGAWA Junko
職 名 准教授
所 属 歴史学科   世界システム史学コース
連絡先 TEL 096-342-2428 | FAX 096-342-2428
Email nakagawa*kumamoto-u.ac.jp(*を@に変更して送信してください)
サイト等 https://researchmap.jp/GNAinLondon1709-1712

専門分野・研究分野

近世・近代イギリス社会史(移民研究、都市(ロンドン)史、ジェンダー史、食文化史)
 

研究内容

1.近世・近代イギリス(ロンドン)社会における移民流入と彼らの共同体の活動について研究しています。

2.ホスト社会(イギリス社会、ロンドン社会)における、移民とホスト社会との関係のあり方やイギリス社会の帰化制度の変遷を通じて、どのような移民(他者)がどのように受け容れられたか、イギリス社会が自己と他者をどのように差異化したかについて分析しています。さらに、移民の存在を手がかりに、ホスト社会の自己認識・ナショナル・アイデンティティについても研究しています。

3.イギリス社会の文化変容やアイデンティティの問題を、移民とFood(食・食文化)を手がかりに研究しています。

4.現代イギリスにおける移民問題の歴史的背景を研究しています。

毎年イギリスの文書館で史料・文献の収集と調査をしながら、ロンドンの街中で「今のイギリス」を体感するようにしています。

授業では、移史史や移民と食文化、ジェンダー史、マテリアル・カルチュラル・ヒストリー(モノからみる歴史)、都市史(ロンドン史)などをテーマに、学生たちと英語や日本語の文献を読み、議論をしながら、ありがちなイギリスイメージとは異なる近現代イギリス社会(社会史)について、理解を深めています。 同時に、それらのテーマを自らの問題として受け止め、現在の日本社会の「当たり前」を見直していきます。現代社会で起こっている問題と過去のつながりとを理解することを通じて、現代社会の諸問題(例えば SDGs等)にも関心をもってもらいたいと考えています。西洋史を学ぶことで得られたものを、学生の皆さんがよりよく生きるための糧としてもらうことを目標としています。

EU離脱後、イギリスがどのような道を歩むか、移民(社会的マイノリティ)問題とどのように向き合うか、一緒に研究(観察)しませんか?  

 

 

 

 

 

 

主要な業績等

【著書】
  • 岩井淳編 『複合国家イギリスの宗教と社会』、ミネルヴァ書房、2012年。 (共著)
  • 川北稔編 『結社のイギリス史ークラブから帝国までー』、山川出版社、2005年。(共著)
  • 川北稔・藤川隆男編 『空間のイギリス史』、山川出版社、2005年。(共著)
  • 山本正編 『ジェントルマンであることーその変容とイギリス近代ー』、刀水書房、2000年。(共著)
  • 指昭博編 『「イギリス」であることーアイデンティティ探求の歴史ー』、刀水書房、1999年。(共著)

 

 

【論文】
  • 中川順子「イギリス社会が抱える古くて新しい課題-Brexitの歴史的背景としての移民問題をどのように考えるのかー」『鹿児島史学』第63号(2018年)、63-88頁。

  • 中川順子「18世紀前半イギリスにおける帰化取得者とデニズン」『文学部論叢』、108号(2017年)、25-39頁。

  • 中川順子「近世ロンドン社会における外国人受容と外国人の法的地位」『文学部論叢』、107号(2016年)、11-22頁。

  • 中川順子「近世ロンドンにおける外国人の子どもと地域社会ー外国人調査報告の分析を中心にー」『熊本文学部論叢』105号(2014年)、53-63頁。

  • Junko Nakagawa,‘Naturalization and the Otherness in Early Modern England  ’, in Muticulturalism and Racial Problems in Twenties Century Britain, The 5th Japanese- Korean Conference of British History ( Conference paper) , 20th to 22nd, June 2013, Silla University , Busa, Korea, pp.89-96.

  • 中川順子「17世紀中葉イングランドにおける帰化制度と法的地位取得者」、『文学部論叢』(熊本大学文学部)、103号(2012年)、29―39頁。

  • 中川順子「17世紀前半のイングランドにおける帰化取得者とデニズン」、『文学部論叢』(熊本大学文学部)、100号(2009年)、69-80頁。
  • 中川順子「17世紀末におけるロンドン・フランス人教会の難民対策と意識形成――『長老会議事録』の分析を中心に――」、『文学部論叢(歴史学編)』、第93号(2007年)、43-68頁。
  • Junko Nakagawa,‘Immigrants, their churches and their identity in early modern England: the French church of London and the Huguenots,1680-c.1700’,D.Bates and K.Kondo (eds.), Migration and identity in British History : Proceedings of the Fifth Anglo-Japanese Conference of Historians, Tokyo, 2006, pp.48-63.  
  • 中川順子「『到着者リスト』にみるパラタイン移民」、『文学部論叢(歴史学編)』、第86号(2005年)、33-54頁。
  • 中川順子「17世紀後半のロンドンにおける外国人義援金受給者」、EX ORIENTE(『エクス・オリエンテ』、大阪外国語大学言語社会学会)第7号(2002年)、55-74頁。
  • 中川順子「近世イングランドにおける外国人の法的地位―16世紀の事例を中心に―」、『待兼山論叢』第34号史学編(2000年)、1-24頁。
  • 中川順子「近世ロンドンの外国人-イギリス財政における外国人の貢献-」、『西洋史学』184号(1997年)、51-66頁。
  • (共訳) リンダ・コリー著、川北稔監訳、『イギリス国民の誕生』、名古屋大学出版会、2000年。 

  • (書評:近年分のみ)中川順子「石井健著『近世イングランドの年季奉公人ー出自の社会経済史的研究ー」『西洋史学論叢』51号(2014年)、41-44頁。

  • (新刊紹介:近年分のみ)中川順子「パニコス・パナイー著(浜井祐三子・溝上宏美訳)『近現代イギリス移民の歴史』」『西洋史学論集』第55号(2018年)、84-86頁。

  •            中川順子「・トリヴェッツ・トリヴェッラート著(和栗珠里訳)『異文化間交易とディアスポラー近世リヴォルノとセファルディム商人ー』『西洋史学論集』第58号(2021年)、87-89頁。

  • (その:地域貢献) 中川順子「「大いなる村落」に名湯あり」松浦雄介編『大学的熊本ガイドーこだわりの歩き方』昭和堂、2017年、96-99頁。

社会的貢献・活動等

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主要な所属学会

The Huguenot Society of Great Britain and Ireland
日本西洋史学会
大阪大学西洋史学会
東アジアブリテン史学会
近世イギリス史研究会
熊本歴史科学研究会
日本歴史学協会
史学研究会
九州歴史科学研究会
九州西洋史学会
イギリス帝国史研究会

  • 大学院社会文化科学研究科
  • 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター
  • 熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター
  • 熊本大学文学部附属国際マンガ学教育研究センター

国立大学法人熊本大学 文学部

〒860-8555
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