ご挨拶

 このたび、第80回を迎える九州心理学会を、令和元年11 月16日(土)・17 日(日)の両日、熊本で開催する運びとなりました。熊本は、2016年の熊本地震により大きな被害を受けました。熊本大学キャンパス内にある五高記念館も被災し復旧工事が行われている最中です。県内では復興が進みつつあり、被災地の子どもたちの心のケアに関する取り組みも継続して行われています。市民のシンボルである熊本城は、これまでにない甚大な被害を受けましたが、復旧に向けた取り組みを続けており本年10月から熊本城特別公開として、外観が復旧する大天守の姿を日曜・祝日限定で間近から見ることができます。
 本大会では、学校現場で生じている様々な問題を踏まえた今日的テーマで講演とシンポジウムを検討しています。その一つとして、性の多様性に係る子ども理解と学校現場の課題をテーマに講演を企画しています。その他に、特別支援教育が浸透しつつあるのですが実証的な取り組みが十分になされていないことも踏まえて、障害のある子どものアセスメントをテーマに講演とシンポジウムを企画しています。本大会を通じて、平成から令和へと大きく時代が変化していく中で、わが国が直面している問題について認識を深めながら、基礎、応用を問わず、学会員一人一人の研究活動のさらなる交流の場となりますよう、熊本大学文学部・教育学部の教員スタッフを中心に準備を進めて参ります。
 さて、熊本県は雲仙天草と阿蘇くじゅうの海と山の2つの国立公園を擁する観光地であります。会場の熊本大学北地区キャンパスから北へ徒歩5分ほどにリデル、ライト両女史記念館、熊本藩主細川家の菩提寺である泰勝寺跡、立田山自然公園、また、熊本市内には熊本城、水前寺公園、夏目漱石邸をはじめ数多くの史跡があります。学会へのご参加と共に熊本の観光もお楽しみください。大会準備委員一同、会員の皆さまにお会いできますことを心より楽しみにしています。

                                    九州心理学会第80回大会準備委員会
                                        委員長  干川  隆