文学部通信18号
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Newsletter, Faculty of Letters, Kumamoto UniversityNewsletter, Faculty of Letters, Kumamoto University地域の文化資源を再発見、蓄積、発信する2018年度の教務委員会について2018年度の学生支援委員会の活動について2018年度オープンキャンパス報告2期生を迎え活気溢れる文学部GLC文学部~この1年~ 総合人間学科/歴史学科 文学科/コミュニケーション情報学科留学体験記インターンシップに参加して2018年度新任教員の紹介第15回21世紀文学部フォーラムの報告漱石・八雲教育研究センター活動報告永青文庫研究センター活動報告2018年度熊本大学文学会活動報告・・1・・・・・2・2・・・・2・・・・2・・・・・・・・・3~6 ・・・・・・・・・・・・・・7・・・・・・・7・・・・・・・・7・・8・・・8・・・・・・8・・・・8目 次熊本大学文学部ニューズレター 第18号 2019年3月1日発行熊本大学文学部ニューズレター 第18号 2019年3月1日発行 平成30年11月4日のホームカミングデーの際に、「五中・五高・熊大130年を祝う会 合同大同窓会」を開催し、多くの卒業生の方にお集まりいただきました。本当に有り難うございました。五高記念館は現在、残念ながら工事用のシートに全面覆われていますが、東京オリンピックの翌年度(2021年)に改修は完了する予定です。展示内容も大幅に見直し、これまで以上に充実したものになるので、その際はぜひともお越しください。現代文化資源学コースの創設に向けて 文学部の教育について言うと、これまでのそれぞれの学問分野の教育に加え、昨年度から新たに導入した「グローバルリーダーコース」も2年目を迎え、学生の多様なニーズに応えられる体制の整備に力を入れています。当該コースの入試も3年目となり、認知度が高まりました。そういうグローバル志向の学生の増加に影響されてか、長期留学者数の実績も平成28年度の8名から29年度には20名に急増し、本年度はさらに増えると考えています。就職率も高水準を維持し続けています。企業からは、好きなことを専門的に深く探求し、成果物(卒業論文)にまとめ上げる体験を通して得た「自ら考え動く」能力が高く評価されています。 さらに平成31年4月からはコミュニケーション情報学科の中に新たに現代文化資源学コースを開設し、学部全体の教育の拡充を図っていきます。そのコースは、例えば夏目漱石や小泉八雲といった全国的に知名度の高いものから、各地方の祭りや伝統行事、方言など、地域に存在する文化資源を再発見、蓄積、発信するとともに、マンガやアニメ、音楽、舞台など、同時代の文化資源を研究し、付加価値をつけて発信することができる学生の育成を目的としています。そのままにしておくと消失してしまう貴重な地域の文化資源が熊本、そして九州にはたくさんあります。そういう資源を世界に発信し、広報や観光等を含め、地域だけではなく日本の活性化に貢献できる人材に育ってもらいたいと思っています。また、「マンガ県」と言われるほど多くのマンガ家を輩出し、「熊本国際漫画祭」が開催された熊本を、マンガだけではなく幅広い同時代文化について専門的に研究できる場にしていきたいです。「大好きな対象を面白く、楽しく学ぶ」をコンセプトに、幅広い分野で活躍できる人材の輩出に貢献していきたいので、ぜひともご支援をお願いいたします。 教育環境を充実するため、本年度も新たに1名の教員が加わりました。安村明准教授です。専門は認知神経科学・臨床発達心理学で、ADHDの評価方法については全国的にも著名な研究者です。現在、国家資格である「公認心理師」カリキュラムの実現に向け、奮闘していただいています。漱石・八雲教育研究センターのホームページも開設へ 研究関連で言うと、昨年もご紹介した「文学部附属漱石・八雲教育研究センター」のホームページが今年度中に完成し、公開が始まります。研究内容を幅広く一般の方に興味を持っていただけるように、「わかりやすく面白い」コンテンツを目指しています。学生の教育も兼ね、「責任をもって意味ある情報をどう配信するか」を学んでもらえる形で運営していきますので、ぜひ見ていただけると有り難いです。 従来から本学文学部の研究は全国的にも高く評価されるものが多いのですが、今年度も小畑弘己教授の北海道でコクゾウムシを練り込んだ縄文土器の発見は考古学分野だけではなく、「新発見」として『大学ジャーナル』等でも紹介されました。出版物についても、長年の専門的な研究をまとめられた朴美子教授の『韓国古典詩における隠逸の心とその生活』はその学術的価値が高く評価されています。加えて、難解な内容をかみ砕いてまとめ上げられた、佐藤岳詩准教授の『メタ倫理学入門――道徳のそもそもを考える』および安高啓明准教授の『踏絵を踏んだキリシタン』は学問への興味関心を広げる作品に仕上がっているので、ぜひ読んでみていただければと思います。 今後とも、130年の伝統を守るとともに、時代に相応しい革新性のある学部でありたいと思いますので、ご支援とご協力、どうぞよろしくお願いいたします。地域の文化資源を再発見、蓄積、発信する文学部長 水元 豊文文学部通信 第18号1

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