文学部通信第15号
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2016年3月1日発行 文学部教務委員会は、正副委員長のほか各学科選出の4名の委員が教務担当職員と連携して、教務全般についての運営をおこなっています。たとえば学生は履修登録、コース選択、卒論提出、単位修得、身分異動など、さまざまな手続きを学務情報システムや教務担当事務を通して行いますが、手続きのために提出された書類は教務委員会が審議します。教員に対しても授業開講の手続きなど、幅広く教務について担当しています。 実務的に作業を進めていて、例外的な案件が発生する場合があります。学生の不利益にならないよう、しかし規則との関係でどこまで柔軟な対応が可能か、委員会で時間をかけて議論することも少な 文学部学生支援委員会は、学生生活全般の支援を目的とし、各学科から選出された委員4名と委員長により構成されています。 新年度最初の仕事は新入生ガイダンスです。今年度は入学式に先んじて4月2日に実施され、各学科の学生支援委員が大学生活に関する情報提供や注意喚起を行いました。受講科目・クラス選択をはじめとして大学では自由度は一気に高まります。新入生をできるかぎりスムーズに新生活に導くことは、学生支援委員の重要な役目です。それから、6月と10月には、学生支援部キャリア支援ユニットの協力を得て、3年生を対象とする進路、就職ガイダンスを開催しました。その後、全学の「学生委員会」や「進路支援委員会」と学生との間のパイプ役となり、就職活動に関する各種案内を行なったり、学生代表と学くありません。また休学などのケースでは委員会で事情を把握し、学科選出委員に指導教員と連携して対応するよう依頼しています。 学科選出委員が学科の学生、教員に対応する一方、委員長と副委員長は全学の教務関係の会議に出席し、全学的な議論に参加します。今年度は、新たに就任した教育・学生支援担当の副学長のもと、教務関係では15週の学期制から8週のクォーター制への移行について議論が行われました。教養教育の時間割については年内に合意を得ましたが、2017年度にむけ、教養教育の見直しの検討が続けられています。 文学部の教務委員会では、これらの全学的な動きに対応しつつ、文学部の教育がスムーズに実施されるよう文学部の教務全般について見直しを進めていく予定です。長との懇談会の開催に協力したりしました。 2、3年生の段階から就職や進学に対する意識を高めてもらうため、近年は進路支援に力を入れています。具体的には、2年生向け学部共通科目として、大学卒業後のさまざまな生き方や、そこで直面する諸問題に備える「キャリア支援A」(講義題目:「仕事」を通してライフデザインを考えよう)を開講し、学科委員と委員長が分担して授業準備や司会、講師をつとめました。3年生向けに開講した「キャリア支援B」(講義題目:キャリア開発)を実践的に展開しているが、「キャリア支援A」との接続に少し配慮する必要があります。 大学時代は目覚ましい成長をとげる時期とはいえ、若さにはやや不安定なところもあり、肌理の細かい学生支援をこれからも心がけていきたいと考えております。文学部教務委員会 委員長 濱田  明 文学部学生支援委員会 委員長 西槇  偉  文学部総合人間学科に着任いたしました山本です。高校まで地元の山口ですごし、関西(西宮)と九州(博多)で学部、大学院生活を送りました。その後、中国地方(山口、松江、広島)の大学に就職して、この度、熊本に参りました。専門は地域社会学ですが、特に、中国地方や九州の過疎農山村研究に従事してきました。このようにいたってローカルな人生を送ってきました。しかし、ローカルな人間がローカルな問題を考える学問があってもよいとも考えています。地域社会学という学問は、そこのところが魅力です。熊大は地域社会学の優れた伝統もある学校です。このようなわけでいささか緊張もしています。どうぞよろしくお願い申し上げます。 2015年4月に着任しました安高啓明です。大学は東京でしたが、仕事では長崎、福岡、そして今回、熊本に参りました。高校まで生活した場所は長崎市ですが、生まれは八代市ですので、里帰りした気持ちでいます。 専門は日本近世史・法制史で、江戸時代の合法的支配の形態や官僚制支配の成立過程、キリシタン史について研究しています。また、博物館にも勤めていたので、博物館史や博物館学についても関心をもっています。学生への専門教育や実践教育の重要性とともに、自身の研究成果をいかに社会に還元していくか。そして、地域へ貢献する大切さを日々感じています。皆さんと一緒に新しい知見を生み出していけるように頑張っていきたいと思います。 2015年10月に熊本大学に着任いたしました、小林晃と申します。生まれは神奈川県ですが、14歳のときに宮崎県に転居し、その後、大学への進学を皮切りに、高知県→北海道→中国北京市→再び北海道→中国浙江省杭州市→東京都と目まぐるしく居を移して参りました。このたび、愛着のある九州に再び戻れることとなり、大きな喜びを感じています。 前近代中国の政治史、とくに宋代前後の政治史を中心に研究をしておりますが、当時の人々の姿を知れば知るほど、現代中国のそこかしこに伝統中国がそのまま息づいていることを痛感させられます。これからは腰を落ち着け、現代中国を解き明かすための鍵を探す挑戦を、みなさんと一緒に試みていきたいと考えています。  2015年10月に着任しました渡辺直土です。専門は現代中国論で、今まさに動きつつある中国の問題を研究しています。これまでも中国語や中国近現代史、東アジア現代政治、政治学といった様々な授業を担当してきましたが、熊大でもそれらの経験を活かしつつ、さらに可能性を広げていきたいと思います。また、現在日中関係が難しい状況にある中で、中国に対して厳しい視線が向けられつつあることは、私の講義に対する学生の方の反応からも十分わかります。そのような状況下で日本は東アジアの中でどうあるべきか、そして中国研究者は何をなすべきか、皆様と共に考えていくことができればと思います。 2015年4月に着任しました。赴任前の10年弱はドイツ,仙台,北海道など北の地域を転々としていました。九州に住むのは生まれてはじめてです。春夏の日差しの強さと,冬に車のタイヤ交換がいらないことで南の地域にいることを実感しています。 私の専門は知覚心理学,認知神経科学です。人間の「見る」「聞く」「触れる」といった感覚や知覚の背後にある心や脳の情報処理のしくみを,心理物理学や脳科学の手法を使って明らかにする研究を行っています。心理学が対象とする問題は我々の日々の生活の中にあります。学生の皆さんが,自分や他人の行動の中で気になったちょっとしたことを,心理学の方法を使って一緒に考えていけたらと思っています。■ 山本  努 教授総合人間学科■ 安高 啓明 准教授歴史学科■ 小林  晃 准教授           歴史学科■ 渡辺 直土 准教授            文学科■ 寺本  渉 准教授総合人間学科22015年度の教務委員会について2015年度の教務委員会について平成27年度 新任教員の紹介2015年度の学生支援委員会を振り返って2015年度の学生支援委員会を振り返って平成27年度 新任教員の紹介

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