
この本に関わった教員
永尾 悟
Satoru NAGAO
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都市と連帯
文学的ニューヨークの探究
ひとこと紹介
本書は、1920年代から2010年代までのニューヨークを舞台にした小説と演劇についての研究論集です。
ニューヨークは、アメリカおよび世界の経済圏の中心であり、多種多様な人々が自由や成功を夢見て集まる多文化都市です。本書は、10名のアメリカ作家の作品を取り上げ、劇的に変化していくこの街で生きる人々の諸相がいかに描かれているのかを論じています。私の論文は、1930年代のアフリカ系アメリカ人居住区ハーレムを舞台にした家族の物語を取り上げています。
アメリカ文学、そして都市文化に関心がある方にぜひお勧めしたい一冊です。
主要目次
- 序―他者の歴史化に向けて(藤野 功一)
- 『グレート・ギャツビー』に見る連帯―ニューヨークの都市空間と人々(高橋 美知子)
- ハーレム・ルネサンス・シスターフッド―ジェシー・レドモン・フォーセット『プラムバン』における女性の連帯(松下 紗耶)
- 都市の渇き、あるいはラルフ・エリスンの『見えない人間』における不定形な働きについて(藤野 功一)
- 「時間の外にある都市」―『山にのぼりて告げよ』におけるハーレムと教会(永尾 悟)
- 彼らは何を待ち続けていたのか―『アシスタント』における連帯の意味を問う(江頭 理江)
- 分断の時代における連帯という逆説―エイズ禍とアメリカ演劇(岡本 太助)
- 連帯の諸相―ドン・デリーロの『マオⅡ』におけるモノフォニーとポリフォニー(肥川 絹代)
- 「都市生活は街路生活」―『ジャズ』における「シティ」と街路(銅堂 恵美子)
- 『リザベーション・ブルース』における文化収奪(大島 由起子)
- 巨大都市NY、幻想の連帯―アヤド・アクタールの『ディスグレイスト』における他者化する自己との遭遇(貴志 雅之)
※ 詳細な目次は出版社のページでご確認ください。