
この本に関わった教員
吉武 由彩
Yui YOSHITAKE
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匿名他者への贈与と想像力の社会学
献血をボランタリー行為として読み解く
ひとこと紹介
私たちの生活は匿名他者との非対面的な関係性によっても支えられています。献血を思い浮かべてみてください。献血では、提供された血液は見知らぬ他者のもとへ届けられます。本書では、こうした「見知らぬ他者への贈り物(匿名他者への贈与)」について論じています。どのような属性の人が献血しやすいのか、人々はなぜ献血するのか、質問紙調査やインタビュー調査の結果を紹介しています。
本書を通して、見知った他者への贈与だけでなく、見知らぬ他者への贈与についても、ぜひ興味を持っていただければ幸いです。
主要目次
- 序章 献血をボランタリー行為として読み解く
- 第I部 献血を問うこと
- 第1章 匿名他者への贈与と想像力の社会学に向けて
- 第2章 日本における血液事業と献血推進政策
- 第3章 献血はどのように捉えられてきたか―先行研究の整理
- 第II部 献血者とは誰か
- 第4章 誰が献血するのか―献血の計量的分析
- 第5章 多回数献血者と想像力―受血者の存在と献血
- 第III部 受血者不在への着目
- 第6章 受血者不在の場合における献血動機の実態―消極的献血層の動機変化
- 第7章 献血者の生活史
- 第8章 献血を重ねることと互酬性の予期
- 第9章 献血を重ねることと生きづらさ
- 終章 匿名他者への贈与を支えるもの
※ 詳細な目次は出版社のページでご確認ください。