
From: The Routledge Handbook of Language and Mind Engineering by Chris Shei & James Schnell, Copyright ( 2024) by Routledge. Reproduced by permission of Taylor & Francis Group.
この本に関わった教員
多田 光宏
Mitsuhiro TADA
教員の情報についてはリンク先の
「researchmap」をご覧ください
The Routledge Handbook of Language and Mind Engineering
ひとこと紹介
人の思考や信念は、純粋に個人的なものではなく、たえず社会から影響を受けており、気づかぬうちに方向づけられていることも少なくありません。
本書は、そうした人間意識への介入が、言語・文化・政治・教育などの領域でどのように行われているかをテーマに、各国の研究者が寄稿して刊行されました。私は、アジア太平洋戦争に関する日本人の認識が、学校教育を通じてどう形成されているかを社会学の観点から論じています(PART V, chap. 24)。戦争における加害の歴史など、国にとって都合の悪い事柄が、教科書での記述の変更や情報の省略によって、国民に正確に知られなくなることがあるのです。
本書は英語ですが、拙稿の元となった私の日本語講演録「無知の無知を超えて――社会学から見た国民国家と教育」はインターネット上で無料公開されています。社会学がどういう学問かの簡単な紹介にもなっていますので、興味のある人はぜひ一読してみてください。
主要目次
- Introduction
- PART I Political Mind Engineering
- PART II Commercial Mind Engineering
- PART III Media, Culture, and Mind Engineering
- PART IV Linguistic and Semiotic Analysis of Mind Engineering
- PART V Mind Engineering in Educational Setting
※ 詳細な目次は出版社のページでご確認ください。