文学部通信16号
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文学部 ~この1年~文学部 ~この1年~■日本語日本文学  砂 彩夏さん(3年) 学習スペースの机と椅子を新調し、日文研究室は心機一転して新年度を迎えました。しかし、四月の震災により、大きく出鼻を挫かれることとなってしまいました。幸い、研究室での怪我人は出なかったものの、資料の落下など大きな影響を受けました。 現在は以前のように研究室を利用できており、就活本番の時期に被災した先輩方も、それぞれの進路のために挫けず邁進しています。また、恒例の秋の研修合宿も、日帰り旅行になりましたが、実施することができました。日田の豆田町周辺を訪れ、歴史的な建物や文献に触れながら、縦の交流を深めました。高校生向けの文学部説明会において、浴衣で対応するといった新しい取り組みを行うなど、地震を乗り越えて、今年は各々にとって実りある一年になりました。■中国語中国文学 平野 道子さん(3年) 中国語中国文学研究室では、古典文学・近現代文学といった文学作品と、そのバックボーンである政治思想を合わせて学ぶことで、中国の壮大な歴史の流れや中国社会の多様性にも触れることができます。また留学生と共に授業を受けることも多く、自然と中国語が身につく環境も整っています。 先生方は学生に対して気さくに話しかけて下さり、研究室も和気藹々とした雰囲気です。卒論発表会の後には火鍋パーティーを開催し、先生方、留学生、そして学生達で本場の火鍋に舌鼓を打ちながら親睦を深めたりもします。今年の二月には先生と一緒に台湾の学会に出席し、現地の学生と交流する機会も持てました。留学を考えている方、グローバルな環境に身を置きたい方にとって中国語中国文学研究室は最適な場所ではないでしょうか。■英語英米文学   伴野 吏さん(3年) 英語英米文学研究室は英語圏の文学作品や英語という言語そのものと触れ合うことのできる研究室です。授業では、英語圏の文学作品を講読し、作品を通して言語や作者、歴史、文化など様々なことを学ぶことができます。 私たちの研究室は、文学科研究室の中でもトップクラスの人気で、人数も多く賑やかです。また、授業を通して他学年の学生との交流も深まります。先生方の専門分野も多岐にわたり、学生の興味関心に合わせた研究のサポートを行ってくれます。 私たちにとって、母国語ではない英語で書かれた本の読解は簡単ではありません。しかし、苦労して一冊読み終えたときには、何とも言えない達成感を味わうことができます。英語力の向上はもちろんのこと、英語そのものをさらに好きになる機会を与えてくれるのがこの研究室の特徴と言えるのではないかと思います。■独語独文学   犬塚 千裕さん(3年) 「ヨーロッパの言語って難しそう…」ドイツ語も、そんな印象を持たれる言語の一つかもしれません。ですがここ独語独文学研究室には、ドイツ語を学ぶことで自分の関心の幅を大きく広げた人がたくさんいます。言語をひとつの扉にして、文学はもちろん、歴史、芸術、食文化に至るまで様々な分野のドイツ語圏文化に触れることができるのです。この学べる領域の広さがうちの特色です。少人数による講義が多いため学生同士や教員との距離が近く、興味深い話を聞けたり気軽に意見交換ができたりします。そしてその中で培われたドイツ語力とドイツへの興味関心をもとに、一か月間の短期留学、提携大学への半年間~1年間の長期留学に挑戦する学生も少なくありません。こうした世界への視野をもって、のびのびと自分の学びたいことに取り組める研究室です。■仏語仏文学    今村菜奈美さん(3年) 仏文研究室は、春に2年生4名と大学院生1名とを迎え計12名となりました。毎年恒例の歓迎会は趣向を変えてホームパーティー風にセッティングし、フランス産ワインやチーズ、キッシュなどを味わいました。 授業はフランス人留学生を交えて行われることも多く、授業に参加する度に新しい知識と生のフランス語とに触れることができました。 夏休みにはフランスへ帰国する留学生のお別れ会を、また、後期に来日した留学生の歓迎会を開いて楽しい時間を過ごせたことも良い思い出です。9月には寺田 光徳先生のゾラの集中講義があり、11月にはラブレー研究が御専門の先生を来日に合わせて熊大にお招きし、特別講義をしていただきました。約2時間のフランス語での講義は、あっという間に感じられるほど充実したものでした。■比較文学       吉村 唯さん(3年) 比較文学研究室では、非常に幅広い分野で文学・文化研究を行うことができます。その理由として、国という枠組にとらわれないこと、研究対象が文学作品に限らないことが挙げられます。授業によって、扱う作品の文化圏や時代は異なり、文学ではなく映画を題材とすることもあります。研究室の壁一面に並ぶ本を眺めると、研究対象の幅広さに驚き、また、自分の研究への可能性の広がりを感じます。学生が興味を持つ分野も多種多様なため、学生は自分の学習成果を述べる発表の時間で、様々な視点からの指摘や感想・意見に刺激を受けながら学びを深めることができます。 研究室では研究室ノートや週に一度のお弁当の会による学生同士や先生との交流も盛んで、楽しく研究室に通うことができます。■言語学      劉  路さん(3年) 中国からの留学生です。高校時代から日本のアニメが好きになって、中国の大学で日本語を専攻として勉強していました。しかし、日本語を身に付けるために、やはり日本に行かなければと思っていました。熊本大学の言語学研究室では、日本語だけではなく、方言や世界のいろんな言語に触れることができます。また、習得している言語と母語を比較することもできます。研究室には、日本人の学生と留学生がいて、まさにその場で言語の魅力や異文化を感じられます。また、近年世界各地からの留学生が来て、ベトナム語やインド語などの日常生活ではめったに聞けない言語も授業で取り上げられ、日本語や母語と比べられることにも面白さがあります。もちろん授業だけでなく、歓迎会や忘年会の時にも、エスニック料理や多くの言語文化を楽しめます。文学部通信 第16号5文 学 科▲研修旅行(日田にて)▲五高記念館復原教室での授業▲英文研一同(4月6日のオリエンテーション)▲菊池温泉での独文合宿▲ミレーユ・ユション パリ・ソルボンヌ大学名誉教授の特別講義▲研究室でtea-timeをたのしむ▲留学生の忘年会

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