文学部通信16号
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2017年3月1日発行 文学部教務委員会は、正副委員長のほか各学科選出の4名の委員が教務担当職員と連携して、教務全般の運営を行っています。たとえば、学生は履修登録、コース選択、卒論提出、単位取得、身分異動など、さまざまな手続きを学務情報システムや教務担当事務をつうじて行いますが、本委員会ではこれらの手続きのために提出された各種書類について審議します。また、教員が行う授業開講の手続きや学生への教務指導などについても、本委員会は取りまとめ・連絡などを行っています。 留学や休学をはじめとして、学生の大学内外での生活状況は多様化しており、個別に検討を要する案件が生じることもあります。本委員会では、学生の個別状況への配慮と規則の遵守との適正な 文学部学生支援委員会は、学生生活全般の支援を目的とし、各学科から選出された委員4名と委員長により構成されています。 新年度最初の仕事は新入生ガイダンスです。今年度は入学式の翌日4月5日に実施され、各学科の学生支援委員が大学生活に関する情報提供や注意喚起を行いました。新入生をできるかぎりスムーズに新生活に導くことは学生支援委員の重要な役目です。 4月中旬、熊本地震発生後、学生の安否確認や被害状況の把握につとめました。地震による休校措置解除後、6月1日には、学生支援部キャリア支援課の協力を得て、3年生を対象とする進路、就職ガイダンスを開催。内定者の報告を主な内容として、同ガイダンスの2回目を10月5日に実施。その後、全学の「学生委員両立を実現するために、それらの案件について時間をかけて議論しています。 学科選出委員が学科の学生・教員に対応する一方、正副委員長は全学の教務関係の会議に出席し、全学的な議論に参加します。今年度は、来年度から新たに導入される教養教育体制の安定的な導入・実施に向けて、さまざまな議論が行われました。また、来年度から入学してくるグローバルリーダーコースの学生を文学部で受け入れるための体制を、全学と協議しながら構築しました。 このように、文学部教務委員会では全学的な動きに対応しつつ、文学部の教育が円滑に実施されるよう、一年をつうじて教務全般について担当しています。これからも、学生にとって大学生活が実り多い学びの時間となるよう務めていきたいと考えています。会」や「進路支援委員会」と学生との間のパイプ役となり、就職活動に関する各種案内をし、学生代表と学長との懇談会の開催に協力しました。 2、3年生の段階から就職や進学に対する意識を高めてもらうため、近年進路支援に力を入れています。具体的には、2年生向けに、大学卒業後のさまざまな生き方や、そこで生じる諸問題に備える「キャリア支援A」(講義題目:「仕事」を通してライフデザインを考えよう)を開講し、学生委員会が授業サポートをしました。そのほか、3年生向けには実践的な内容の「キャリア支援B」(講義題目:キャリア開発)が開かれています。 大学時代は目覚ましく成長する時期、と同時に様々な困難に直面する時期でもあり、肌理の細かい学生支援をこれからも心がけていきたいと考えております。文学部教務委員会 委員長 松浦 雄介 文学部学生支援委員会 委員長 西槇 偉  2016年4月に着任いたしました、米島万有子です。専門は地理学です。具体的には、デング熱や日本脳炎といった蚊が媒介する感染症の流行場所を、蚊の生態から予測リスクマップの作成に取り組んでいます。その一環として、夏は蚊の捕獲に奔走しており、熊本でも蚊の調査を始めました。蚊の生息にとって好適な期間が長い熊本の気候と、これまでの調査地域では見かけなかった蚊が採集されるなど驚きと勉強になることが多いです。 授業では、自然地理学を担当しています。地理学/自然地理学というと理系の要素が強いイメージや、苦手意識をもたれる方も多いかもしれませんが、地理学では私たちの身近なものを幅広く研究テーマとしており、みなさんに馴染み深いものも多いと思います。蚊の研究をしている私自身も文学部出身です。初めての講義のため試行錯誤ではありますが、人間と環境との関係をテーマに様々な事象を取り上げ、なぜそこでその現象が起こるのか?現象が起こる/起こらない地域の共通性や特異性をみなさんと一緒に楽しみながら考えていきたいと思っています。 初めまして。2016年4月に着任しました松岡です。研究対象はシェイクスピアと初期近代英国における表象文化で、同時代の天文学、神学[悪魔学]、解剖学、魔術[魔女]理論、錬金術などの知のパラダイムが、演劇作品にどのように表象されているかに関心があります。当然、お芝居に登場する魔女、怪物、亡霊、妖精といったキャラクターが大好物です(じつは「老人」や「狂人」も含まれます)。たとえば現代におけるゾンビ映画が時代の闇(ベトナム戦争、カウンターカルチャーによる家族の断絶など)を表象・批評しているように、シェイクスピア劇のオカルト登場「人物」たちも、歴史・文化の影響を逃れ得ません。私の授業では、こういったイメジャリーやメタファーを作品の「手法」として分析し、作品が提示する「テーマ/不安や欲望」との関連を探っています。 また、私は英語教育にも情熱を注いでいます。とにかく英語が好きで、初めてイギリス英語に触れたときは、好きなロックバンドの音楽を聴いているような感動を覚えました。大の辞書好きで、オックスフォード英語辞典を枕に昼寝をするとよい夢が見られます。■ 米島万有子 准教授         総合人間学科■ 松岡 浩史 准教授           文学科22016年度の教務委員会について2016年度の教務委員会について2016年度 新任教員の紹介2016年度 新任教員の紹介2016年度の学生支援委員会を振り返って2016年度の学生支援委員会を振り返って

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