文学部通信13号
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2014年3月6日発行 文学部の教育目標は「幅広く豊かな教養と人文・社会科学に関する確かな専門的知識を有し、創造的知性を持って自らの課題を発見し解決する実践的な能力および21世紀を生きる人間に必要なグローバルな視野と市民的公共心を備え、社会に貢献できる人材を育成します。」というものです。この教育目標を達成するため、平成24年度から新カリキュラムを導入し、今年度で2年目を迎えました。しかし教育カリキュラムは時代に対応した不断の改革が不可欠であり、文学部では今年度も教育の国際化や地域連携を視野においた 文学部学生支援委員会は、学生生活全般の支援を目的とし、各学科から選出された4名の委員と委員長により構成されています。その仕事は新入生ガイダンスをはじめ多岐にわたりますが、早い時期から就職や進学に対する意識を高めてもらうため、近年は進路支援に力を入れてきています。今年も学生支援部キャリア支援ユニットの協力の下、3年生を対象として2回(6 月・10 月)進路・就職ガイダンスを開催した他、就職活動に関する各種情報提供を行うなどしてきました。 特筆すべきは、昨年度の試行を経て今年度開講した2 年次選択・学部共通科目「キャリア支援A」(講義題目:「仕事」を通してライフデザインを考えよう)でしょう。この科目が掲げる授業取り組みを進めています。 その一つとして、今年度からスタートした日本語教育課程があります。これは日本語を母語としない人々に対する日本語教育及びその関連分野に関する基礎的な知識や技能を身に付けるための課程です。さてどれほどの学生が履修してくれるか、手探りで準備を進めてきましたが、初年度の今年は幸い学生の関心が高く、文学部1年生の3割以上の学生がこの課程を履修しています。3年次には日本語教育を行っているクラスでの実習を行う予定で、国内外での研修先の確保に努めています。 教務委員会では教育目標の達成に向けた教育カリキュラムの充実と、個々の学生の事情に応じた履修の支援に、教職員一丸となって取り組んでいます。どうぞお気軽にご相談ください。目標は、社会に出て働くことの意味を明確に知り、自分で進路を決め、就職活動のための知識を身につけることです。この目標を達成するために、学士課程教育検討委員会により組み立てられたシラバスに沿い学内外から講師の方々をお招きし、さまざまな立場からさまざまな仕事についてのお話をしていただきました。3 年生によるインターンシップ体験報告と企業で働く20 代・30 代・40 代の方々による講義は昨年と同じですが、今年は新たに教員や公務員、弁護士の方々のお話も聴くことができました。 半期のあいだに多種多様な仕事の苦楽や人生の山と谷を疑似体験するようなこの講義を、ジェットコースターに乗っているよう、と感じる受講生もいたかもしれません。ただ、講師の方々による多くのアドバイスやメッセージ、とりわけ異口同音に送られてきた「文学部は決して就職に不利ではない」という励ましの言葉は、しっかり届いていると確信しています。文学部教務委員会 委員長 鹿嶋 洋 文学部学生支援委員会 委員長 新井 英永 2013年4月に着任した織田崇文です。熊本に来る以前は関東圏におりました。研究対象は中国語圏の演劇と上海都市文化です。演劇を通じて20世紀上海の文化を研究することをテーマとしています。 文学部では文学科東アジア言語文学コースに所属し、中国語や中国演劇の他、マス・メディアを中心に、最新の中国語圏の文化を紹介する授業も担当しています。観劇のため定期的に中国語圏を訪れますが、その変化の速さにはいつも驚かされてばかりです。授業で最新の中国語圏の文化の動向を紹介することを通して、学生の皆さんにも、ステレオタイプ化されたイメージとは異なる中国語圏の実態を伝えていければと考えています。 2013年度後期よりご縁を頂きました。それまでは近畿圏で過ごしていました。私の専門領域は中国語学(歴史文法、意味論、日中比較言語論)です。前任校での課外活動の一斑を紹介します。夏季及び春季休暇を活用し、毎回学生20名を上海交通大学へ「海外中国語研修」に17回引率。帰国後、学生と共同でその報告書を17冊刊行しました。また、国際交流センター長在任の4年間に中国、台湾、香港、タイ、カンボジア等9校の重点校大学と友好協定を締結、短期留学生(1年~半年)の受け入れ及び派遣を実施。学内では在中国日本企業へのインターンシップ、外国人留学生日本語弁論大会等の行事を定例化させました。私のこのような経験が熊大でも活かせ、学生諸君が充実した学生生活を送れる一助になればと存じます。 1979年10月東京生まれの千葉育ちです。2013年4月にこちらに参りましたが、熊本のみならず九州地方に住むのは初めてです。夏は暑く冬は寒いと伺っていたのですが、まさにその通り、いや、想像以上でした。どちらかといえば暑いのが苦手なので、夏場のしのぎかたが今後の課題です。また、野菜が安くて美味しいことに感動しています。 わたくしの専門は倫理学です。古代ギリシアの哲学者アリストテレスの倫理学の研究を中心としながら、現代のメタ倫理学および応用倫理学の諸問題についても取り組んでいます。教育研究活動の詳細は下記の研究者情報サイトで公開しておりますので、詳しくはそちらをご覧下さい( http://researchmap.jp/tachibanakoji/ )。■ 織田 崇文 准教授文学科■ 植田 均 教授文学科■ 立花 幸司 准教授総合人間学科22013年度の教務委員会について2013年度の教務委員会について平成25年度 新任教員の紹介文学部は就職に不利ではない文学部は就職に不利ではない平成25年度 新任教員の紹介

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