文学部通信12号
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文学部 ~この1年~文学部 ~この1年~2013年3月22日発行■企業や実社会からも高い評価を受ける 実践力の教育 グローカル(ローカルでグローバル)な人材育成を目指して―。震災、経済不況、高齢化など、私たちの社会は今、避けがたい変化の時代を迎えています。このような変化は、国際的な動向であり、日本はある意味で、世界が向き合うべき普遍的課題に最先端で向き合っているともいえます。そのような変革の時代を、ローカルな根っこをもちながら、グローバルに生き抜くリーダーを育成する、そんなミッションでコミュニケーション情報学科は教育に力を入れています。 IT技術や英語を実践的トレーニングの中で使いながら覚え、メディアやマスコミに関する理論や実践例に多く触れ、それらを使いこなしながら社会に対して情報発信や実際のアクションを行えることを目指し、グループワークや少人数体験授業、実務家による特別講義などを取り入れた“発見力”“思考力”“伝達力”を身につける授業を行ってきました。 このような教育姿勢は、今年も多くの企業をはじめとする実社会から高く評価され、今年も、本学科の学生たちは、厳しい経済不況の中にありながら、極めて高い就職実績をあげることができています。 全卒業生のうち、留学生1人を除く全員が就職を希望し、平成25年1月中旬現在、就職活動継続中の男女学生1名ずつを除くすべての学生の就職先が決定しました。業種別では、金融業・保険業、情報通信業・運輸業、卸売業・小売業の順に多く、また、地域別では県内を含む九州圏での就職者が約3分の2を占め、関東圏が九州圏よりも多かった昨年よりも、ローカルな就職傾向がやや強くなっています。■実践からテスト対策までを網羅した 英語教育 本学科の英語教育は、実践で使える英語教育、そして就職や留学にも対応できる英語テスト対策の両面に力を入れておこなっています。実践については、ネイティブ(母語話者)教員2名を含む専任教員がゼミを含む少人数教育を多く取り入れながら熱心に指導をしています。 短期長期を合わせた留学の機会も多く設けています。2年生を対象とした「異文化コミュニケーション論実習」の授業の一環として、夏には10名が4週間、異文化理解・英語能力向上を目的として、カナダ、米国、オーストラリア、ニュージーランド、英国への短期留学をしました。一部の参加者は帰国後にTOEICの得点が800点を越えるなどの成果を収めました。また、3年生以上では、韓国やオーストラリアへの半年以上の長期留学や、ベトナムやインドでの経済産業省による海外インターンシッププログラムに参加した学生もいました。 また、TOEICなどの英語テスト対策については、平野准教授を指導者として、学生が中心となった勉強サークルが運営されています。 西村憲治(1年) TOEIC勉強会代表1年生の西村です。3年生になると就職活動で多忙になるため2年生が先輩達から引き継いで進めていきます。勉強会は毎週水曜4.5限に実施されています。勉強会といっても堅苦しく机にしがみついてひたすら問題演習、といった感じではありません。雑談を織り交ぜながらも、メリハリを持って、効果的に学習が持続するように配慮されています。焼き芋をしたり、手巻き寿司を作ったりもするサークルのような団体ですが、出欠は自由、飛び込み参加も自由という、あくまで学生の自主性を尊重するというスタイルで結束されていますので、成功は全て我々参加者の「やる気」にかかっているわけです。興味のある方はぜひ参加してください。■学生の声水田康介(2年) 大学生2年目のこの1年は、今までの人生の中でも群を抜いて早く感じられました。おそらく大学生活にもだいぶ慣れ、毎日が充実している証拠でしょう。本学科の講義は、プレゼンやグループワーク課題を中心に行われます。教科書を使う座学は殆ど行われません。課題への取り組み方は自由。この一年は私も、レポートを友人と読み合って意見交換する、グループ活動は連絡を密に取り合い計画的に進める、など主体的に取り組む姿勢を大事にしてきました。些細な心がけですが、自分の成長を実感する日々を過ごしています。 また、本学科は勉強だけでなく、イベント活動も積極的に開催されています。この1年で私も多くのイベント企画に携わりました。新歓企画として今年から始めた熊本城へのピクニックや全学年の学生や先生方を招いて行われた忘年会。イベントを通じて培われる先輩・後輩の繋がりの強さは本学科の大きな特徴です。同時に、このように学年の壁を取り去ろうとする本学科の取り組みを私は誇りに思っています。 今から約1年後には、就職活動の舞台に立たされる私。しかし不安ばかりではありません。それは先にも述べた実践的な授業やイベント企画などを通じて、自身の成長を実感出来ているからでしょう。年末の実家帰省で、久しぶりに会った母の姿。これまで20年間、大きな病気もなく、また不自由することなく育ててくれた親のありがたみを改めて実感しました。常に自分のことを気に掛けてくれる親の気持ちに、少しでも応える。これが今の私の抱負です。我有三侑(3年) 一言で言うなら「変化」。夏はインターンに参加、後期からはゼミや就活がスタート。気持ちにも環境にも変化があった1年でした。 将来や職業のことについて考え始めた夏。エントリーシートを書く中で、自分と向き合うようになり、自分の良い点、悪い点が見えてきました。夏休みにはインターンシップに参加。仕事に対して不安だった気持ちに楽しみもプラスされました。 後期から始まった、厳しくも楽しいゼミ。今まで以上に先生との距離も近くなり、4年生とも関わることが多くなりました。先生や先輩方の言動からたくさんのことを学ぶ毎日。未熟さを感じる自分に対し、厳しくも優しく指導してくださいます。これもまた、コミ情のタテのつながりの強さをさらに実感する瞬間。2年生までは学科のみんなで受けていた授業もゼミごとの活動になり、ゼミ生以外の同期と接する時間は減りました。少し寂しくはありますが、たまに研究室で就活や課題などを頑張っている姿を見ると、私も頑張ろうという気持ちになれます。環境や気持ちに変化があり、自分や将来のことに向き合うことが多かったこの1年。嫌な自分が見えるのはとても辛いことです。しかしそれは、自分を成長させるための第一歩。あまり苦労することもなく、ただやりたいことだけをして過ごしてきた2年間とは違い、少しは成長することが出来たと思います。これからは就活や残り1年となった大学生活を楽しみつつ、ひと回り大きくなって社会人になりたいです。中野将一郎(4年) 「勇気を持って一歩前へ」。ゼミの先生から頂いたこの言葉は、私がこの一年で最も意識した言葉です。高校時代、所属していた野球部の監督さんから「のみの心臓」と呼ばれていた私。大学3年生までは人前で自分の意見を言うことも出来ず、弱気で人見知りでした。そんな自分を変えるきっかけとなったのは当時の大学4年生。大勢の人をまとめ、引っ張る姿に自分も「人を引っ張っていける人間を目指したい」と強く思うようになりました。 大学4年生として過ごした2012年。私の目標に近づくための環境に恵まれた年でした。大学職員の方々やゼミの先生・学生と一から企画した高大連携。約2ヶ月間、毎週東京・大阪に通い続けた就職活動。「恥ずかしい」とか「人見知り」とか言っていられない。より良いアイデアを生み、また面接官に「採用したい」と思ってもらうには結局、自分の意見や経験を発信していくしかないのだと感じました。 また縦のつながりも強い本学科では、先輩が後輩のサポートを行うことも。大学4年生となった今年は、後輩と関わる機会が以前よりも格段に増えました。しかし後輩と関わる中で、彼らのために先輩として注意するべき点も出てきます。弱気の自分にはなかった「厳しさ」。少しずつではありますが、叱り方も学んでいる最中です。 幸い、2012年6月末に内定を頂くことができました。来春からは社会人としての第一歩を踏み出します。大学3年時の目標にはまだまだ遠い私。今後も「勇気を持って一歩前へ」の言葉を忘れず、本学科のスローガンにある「社会のスタメン」を目指していきます。▼就職・進学状況(単位:人、2013年1月19日現在)就職・進学状況業界別就職状況地域別就職状況卒業者数就職希望者数就職者数就職率(%)就職活動継続者数進学者数農・林・漁業・鉱業・建設業製造業電気・ガス・熱供給・水道業情報通信業、運輸業卸売業・小売業金融業・保険業不動産・飲食・宿泊業医療、福祉教育、学習支援業サービス業公務その他県内九州(県内を除く)関西関東東海6548010 1 2 1110203333329710132738011420615012139383695201427580114217160141男女合計6コミュニケーション情報学科

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