文学部通信12号
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文学部 ~この1年~文学部 ~この1年~■中国語中国文学 末岡 千穂さん(3年) 中国と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。中華料理、北京オリンピック、『三国志』、香港など、たくさんでてくるのではないでしょうか。中国は十三億の人口と広大な土地、そして長い歴史を持ち、更に近年は世界経済の一角を担う経済大国としても発展を続けています。中国語中国文学研究室は、そんな中国に生きてきた人々が残した古典文学や今を生きる人々が生んだ現代文学、更にはそれらを支える思想文化や言葉に関する学問など、幅広いジャンルを扱っています。留学生を交えた授業も多く、文化交流を行いながら楽しく勉強できます。学生同士も仲が良く、優しい先生方の指導のもと日々学んでいます。中国語中国文学研究室は、様々な視点から中国を見つめることができる研究室です。■英語英米文学 黒田 幸さん(3年) 英語英米文学研究室は、英語圏の文学作品や英語そのものを研究対象とする研究室です。2年次から英語圏の文学作品を講読する授業があり、短編長編を問わず様々な英米文学に触れることが出来ます。文学作品を読むにあたって、作品の時代背景や文化の違い、作者の生涯、表現方法などについて研究することもあります。また英語の歴史や用法などを学ぶ機会もあります。授業によっては同学年だけではなく先輩や後輩と一緒に受講することもあり、学年を問わずたくさんの人と仲良くなることが出来ます。 3年次の後期には卒論の研究対象を選び、卒論指導を受けます。先生方や先輩方はとても親切で、研究について相談に乗って頂いたり、アドバイスをして頂いたりすることもあります。 英語英米文学の研究は地道で大変な部分もありますが、英語圏の作品や文化を深く学ぶことのできるとても貴重な機会だと思います。たくさんの仲間と一緒に過ごすことができる研究室で、刺激的で充実した学生生活を送っています。■言語学 永島 みづきさん(2年) 言語学研究室では、世界中のさまざまな言語について研究しています。ただ単にある言語について詳しく知るだけではなく、それぞれの言語を比較することで、更にその言語の特徴が見えてきます。また、高校生まではなかなか英語以外の外国語にふれる機会が少ないかもしれませんが、言語学ではさまざまな言語を取り扱っているので、言語に関する視野を広げることもできます。 言語学の講義は、中国などからの留学生も一緒に学んでいるので、本場の外国語にふれることができます。あるいは、日本人では気づかないような日本語の特徴を知ることもでき、そうした発見が日本語を見つめ直すことにも繋がります。先生方もとても優しく、講義中でなくともいろいろなお話をしてくださったり、いろいろなことを教えてくださったりします。 言語は常に私たちの身の回りにあり、なくてはならない存在です。私たちは、そんな言語から日々刺激を受け、お互いに高め合いながら、楽しく充実した学生生活を送っています。■仏語仏文学 松本 望さん(3年) 仏語仏文学研究室は、フランス語の語学やフランス語圏の文学、文化を学ぶことのできる研究室です。人数はあまり多くなく、授業も少人数で受けることが多いことが特徴です。授業では、いつでも先生に質問をすることができ、疑問に思ったことをすぐに解決することができます。ネイティブの先生との授業や、ボルドー大学からの留学生と一緒に受ける授業もあり、決して易しい内容ではありませんが、わかるまで話を聞いてもらうこともでき、努力次第でどれだけでも力をつけることができます。自由に研究室を使い、それぞれ自由に勉強をしたり、話をしたりしています。とてものんびりとした雰囲気の研究室です。楽しみながら、自分の意志で勉強する。そんな環境で、学生それぞれが、頑張っています。■独語独文学 大石 弘世さん(3年) 独語独文学研究室には、文学・思想・歴史・言語から芸術・音楽・食文化・スポーツ・サブカルチャーにいたるまで、ドイツ語圏のさまざまな領域に興味のある学生が集まっています。授業はたいてい少人数で行われるため、先輩後輩関係なく交流することができます。また、どの授業の内容もドイツが好きな方にとってとても興味深いものばかりです。さらに自分の分らないところを気軽に先生に質問することができ、私のように1年の頃にはドイツ語を習っていなかった学生にも優しい環境が整っています。 ドイツ語圏への留学は熊大の協定校が、長期のものではボン大学とザールブリュッケン大学、そして短期のものでは夏季のフライブルク研修、といくつも可能性があります。協定校への留学は熊大での留年をせずに行えるのが魅力です。また、先輩方の中にはドイツ圏以外に留学される場合もあり、独文と言っても自由に行動できる雰囲気の研究室だと思います。 さらに、留学生ともチューターとして密接に触れあったり、もしくはタンデム方式でお互いの母語を教え合ったりと、交流もさかんです。 ドイツという魅力に惹かれて集った先生方や学生たちのいるとても個性的な独語独文学研究室。私たちは毎日ドイツ語やドイツ文化に触れつつ楽しく知識や価値観を磨いています。■比較文学 川原口 朋伸さん(3年) 比較文学の研究室では、国や時代、芸術ジャンルなどの域を超えた作品や、その相互の関連について研究しています。つまり、この研究室では、一つのジャンルのみでは語ることのできない課題にを扱うことが可能であるわけです。たとえば課題研究の授業で、日本の代表的な古典文学作品である『源氏物語』の複数の現代語訳と英訳の翻訳の共通点や相違点について検討し、それぞれの訳者の文化的背景や、考え方の違いについて発表した学生がいました。彼が行ったのは翻訳と受容についての発表ですが、もちろん、この研究室で行えるのはこうした翻訳研究のみではありません。研究室には、西洋・東洋の様々な文学・芸術・思想を専門とする先生方がいるので、学生たちは自分の興味・関心に合わせて自由に課題を設定し、研究することができます。比較することはあくまで手段であり、比較研究をすることで明らかになったことから何を読み取るか、ということが私たちの課題です。またこのような研究を通して、文学についての知識を深めるだけではなく、多角的な面から物事を見る視点や、物事の是非を見極める能力を養っています。■日本語日本文学 小宗 武裕さん(3年) 日本語日本文学研究室では、あらゆる時代の日本の文学・語学を学ぶことで、その根底にある日本の文化・考え方に関わることができます。当研究室に所属する学生は多く、研究室を訪れ演習の準備や課題に取り組んでいます。わからない箇所は先輩方に気軽に尋ねることもできます。また、行事もたくさんあります。10月には国文学会が開催され、大学院生が研究の成果を発表しました。他、先生および学生間の交流を図るイベントも多数あります。その一つである日文合宿旅行では、今年は島原方面へ行きました。史跡・文学語学関連の施設などを見学し、夜は毎年恒例の百人一首を行います。11月には三年生の希望者と先生方で万葉旅行と題し、研修旅行をおこないました。京都の歴史ある名所を巡り、直接日本の文化に触れ、理解を深めました。 日文の学生は、発表の準備で研究室へ行くことも多く、上記の行事などで先輩や先生方と親睦を深める機会もたくさんあるので、楽しく充実した研究室生活を送っています。文学部通信 第12号5▲ オープンキャンパスで高校生をおもてなし▲ 言語調査実習▲ 阿蘇合宿にて▲ ある日の研究室▲ 万葉旅行・京都にて▲ サガズ先生を中心に準備し学生もお手伝いした 日本フランス語教育学会▲ 卒論中間発表会 24 Oct 2012文 学 科

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