文学部通信11号
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文学部 ~この1年~文学部 ~この1年~1(0)1(0)1(0)3(5)6(3)4(2)1(6)2(5)2(1)(2011年12月現在)2012年3月24日発行 本学科は、高いコミュニケーション能力・外国語運用能力・メディア運用能力を養うことによって、情報を交換し、読み解き、発信する力を身に付けるようにするように教育を進めています。また、情報化に対応できるような授業も行われており、グローバル化・情報化の進む現代にふさわしい学科と言えるでしょう。■変革の時代を生き抜くための教育 昨今、いくつかの理由により、日本の産業の空洞化が進んでいます。多くの企業が海外に進出し、拠点を設けていると言っていいでしょう。これから社会人として巣立ってゆく学生は、異文化を理解し、外国語を操りながら、多くの人とコミュニケーションしてゆかなければなりません。同時に、現代社会の必須ツールとなっているITに関する基本的知識を駆使しながら、そのコミュニケーション効率を上げるだけでなく、隠れた知見を見出し、商機をつかんでゆくことが求められています。本学科は、その状況を考慮した授業計画が立てられ、実施されております。 また、現在の企業は、一昔前のように時間をかけて人材を育てるゆとりが無く、入社早々に即戦力となることを要求しています。この即戦力を求める企業対応として、実学を常に意識しながら教育を行っています。例えば、学外の実務家の特別講義、少人数対面授業、問題解決能力向上のためにグループワークなどです。 本学科の創立以来、学生は自発性と創造性に秀で、このグローバル化・情報化の時代のリーダーにふさわしい人材が巣立っております。その結果、本学科の学生は高く評価され、高い就職率を誇っています。厚生労働省及び文部科学省の就職内定状況調査(12月1日現在)によると、2011年度大学等卒業予定者の内定率は71.9%と大変厳しい状況ですが、本学科の就職率は12月時点で97%です。本学科の学生は、変化の時代を生き抜くための素養を付けていることが評価され、本年度も、現在就職活動を継続している1名と大学院進学者1名を除き、全ての学生の内定が就職しました。一方、昨年度と比較して、県内・九州内で就職する学生が減り、関東・関西の企業に就職する学生が増えている傾向がうかがえます。■グローバル化に対応した英語力の向上 英語力は、今のビジネス社会で生き残るためのパスポートです。本学科では、語学能力の向上を客観的目標にするため、三年次終了までにTOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)850点超えを目指して教育を進めております。目標を達成するために、課外授業としてTOEIC勉強会の設置や、自主的努力を促進するための支援などをしております。 実際の英語によるコミュニケーションは、TOEICでは測れない部分があります。自分が言いたいことを整理し、根拠を基に分かりやすく伝える能力などです。そのために「実践的な」英語能力の向上を図っています。具体的には、2名のネイティブ(母語話者)教員による授業とゼミなどが該当します。 平成23年度に創設された日本学生支援機構の留学生交流支援制度(ショートビジット)に、本学科の「海外異文化・語学研修プログラム」が採択され、16名の学生が奨学金の支給を得て、米国のサンディエゴ州立大学、ニュージーランドのマッセー大学での海外短期研修に参加しました。専門科目の事前・事後指導と併せて、参加者の異文化対応能力、英語運用能力の向上を図ることが目的です。異文化体験・交流や事前に定めたテーマに基づく現地での調査は、課題発見・解決能力の向上に寄与しました。また、参加者の積極的に異文化でコミュニケーションを図ろうとする意思、海外留学への動機づけが一層向上するとともに、次年度の長期留学の希望者が増加する結果となり、所期の成果を収めることができました。■学生の声̶主体的に動ける人になる永田晃平(2年) 最初は「コミュニケーション」という横文字に惹かれて興味を持ったこの学科。きっかけはそんなしょうもないことでしたが、今では「高校生の自分よくやった!」ってほめたくなるぐらいこの学科が大好きです。 コミュニケーション情報学科の一番の魅力は、やはり人間関係の濃さだと思います。同学年はもちろん、先輩や後輩と親しくなれるというのは私にとって大きなメリットでした。尊敬できる先輩達、可愛い後輩、様々な人と親しくなるごとに皆から刺激を受けて成長できていることが実感できます。それに同学年の全員の顔と名前を全員が把握している学科なんてこの学科ぐらいだと思います。これはちょっとした自慢です。 コミ情だからこそできた経験もたくさんありました。オープンキャンパスの企画や学外活動、熊粋祭に学科として出店・・・など数えればきりがありません。どれもコミ情という空間があったからこそ、そして2年間一緒に進んできた友達がいたからこそ成し遂げられたことです。素晴らしい仲間に巡り合えたことは本当に幸せなことだと思っています。 2年生が終わり、気がついてみればあっという間に大学生活の折り返し地点にたどり着いていました。光陰矢の如しなんて言葉がありますが、この2年間は本当に飛ぶように過ぎて行きました。それだけ楽しく充実した時間が過ごせたのだと思います。しかし、これから残りの2年間にはまだまだやり残したことも、やらなければいけないことも山のようにあります。山の如しです。コミ情という私にとって最高の環境を無駄にせず、仲間達と切磋琢磨しながら、人間的に大きく成長していけるような大学生活を送っていきます。北村広子(3年) 自ら考え行動する。コミュニケーション情報学科が目指すところです。実際、本学科には自ら考え行動できるリーダーのような人が多いように思います。ただ、私自身は主体的に考え行動することが苦手で、今年1年はそのことを深く考えさせられた年となりました。 考えるようになったきっかけは3月11日の東日本大震災。最悪の被害状況と放射能汚染の拡散。日本全体が自分で考え判断し行動しなければならない状況に陥った気がしました。本学科が目指すところの人材がまさに必要とされているにもかかわらず、そうではない自分。変わらなければと強く思うものの、なかなか行動に移せませんでした。 そんなに私に主体的に行動するチャンスを与えてくれたのは、学科全体で取り組むTOEIC勉強会。昨年度までと違い、本年度からは学生主体。年齢に関係なく1年生から4年生までが互いのわからない個所を教え合いました。人のために互いが主体的に取り組む活動。本年度の勉強会を通じて、「主体的に行動する人」に向かって一歩近づけたように思います。 本学科には授業以外にも、短期留学や就業体験、加えてTOEIC勉強会など「自ら考えて行動できる」機会が充実しています。私のように主体的に考え行動することが不得意であっても、本学科には主体的な取り組みを促してくれる人と機会があります。本学科で学ばせていただいている「自ら考え行動する」ということを、今後社会に出ていくなかで実践していきたいです。熊井彩乃(4年) 考え、行動する力。それが、私がコミュニケーション情報学科でこれまで学んできて得たものだと考えます。 入学当初の私は、考えのともなわない行動ばかりをしていたように感じます。思ったまま、感じたままに行動していました。そのため、多くの人に迷惑をかけてきました。 そんな私が、感情で動くのではなく、以前よりも考えて行動できるようになったのは、コミ情で学ぶことができたことがきっかけだったのではないかと思います。 コミ情の授業は主体性・積極性が求められるものが多くあります。そのため、何の考えも持たずに授業をこなしていくことはできませんでした。そこで、自分が知りたいと思っていること、疑問を持っていることや共感できることに関して常に考え、授業での課題に主体的・積極的に取り組むようになりました。そうすることで、考え行動する力が身についてきたと感じます。また、授業に限らず私生活においても同様で、どんな些細なことにも考えを持って取り組むことができるようになり、感情で動くことは少なくなったと思います。 4年生の5月末、建設コンサルタント会社から内定をいただくことができました。将来やりたいことも分からず熊本大学に入学した私が、自分を見つめ直し、やりたいことを見つけ、大学生活の集大成の一つとして内定を獲得することができたのも、コミ情で学ぶことができたからです。考え、行動する力。コミ情で得たこの力を、生涯生かしていきたいと思います。TOEIC受験者の得点分布表6コミュニケーション情報学科

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