あなたと出逢うまでの僕は 愛の意味さえ知らずにいた
だから突然訪れた破局は 僕の人生を変えた
一人泣き濡れて泣き濡れて 信じられなくて
「逢いみての」の歌(1)を駅のベンチで
教えてあげたこともあったのに
「ふられた人は幸せだわ だって立ち直れるのだから」
そんなあなたの言葉に僕はただ 自分を責めるばかりだった
四年たったある日あなたに 婚約者がいると聞いた
やはり若過ぎる恋の結末は 所詮こうしたものなのでしょう
一人泣き濡れて泣き濡れて 酒を呷るだけ
※ 僕が一人で暮らす間に
あなたにはそんな人がいたなんて
こんな話ありきたり過ぎて 悲しむほどのことはない
今更涙を流すこともない そんなものさと思うしかない
※ 繰り返し
(1)「逢いみての後の心に比ぶれば 昔はものを思はざりけり」(権中納言敦忠『百人一首』)
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