銀杏紅葉が散り始め 年の終わりの冬支度
蜜柑畑の橙が色を増します
やがてあれから一年が過ぎて行こうとしています
小春日和の青空を思い出します
本当の愛は海のように深く広く
絶えず続くものと教えてくれた人があった
だから静かに静かに互いの気持ちを
見つめて過ごした透き通るような季節よ
名残り惜しむ子供たちに囲まれた君が見えるようです
きっと君の優しさと微笑のせいでしょう
飾り気のない姿で子供たちと遊ぶ君を見た時
マニキュアも付けない訳が分かった気がした
走り寄る泥だらけの子供たちを抱き締めた君の胸に
まるで天使に抱かれたような瞳が輝いた
真実の愛は空のように清く高く
地平線を越えて遥かに続くものだから
待つ事は辛いけどきっと良い風が吹いて来る
そんな思いを認[したた]めた粉雪舞う頃
子供たちを連れて歩いた山裾の小川の水しぶき
心に決めたのはそんなさりげない一瞬[とき]だった