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【社会連携・映画文化史関連】戦争映画の8月:「野火」/「日本のいちばん長い日」

2015.08.13
最近、周囲の映画好きたちがこぞって観に行っていた「マッドマックス 怒りのデス・ロード」。ロケ予定地のオーストラリアが雨で緑化したため、ナミビアで撮影されたそうです。美しい沙漠が存分に活かされていました。乾いた空気がなつかしい!ほとんどCGなしというのがすごい。終始、爆走の映画体験が楽しめます。1~3も観ないとですね。
 
[Time Warp]
ナミビア砂漠での撮影はこの映画そのものだった!『マッドマックス』最新作メイキング映像公開
 
 
さて、終戦記念日に合わせ、戦争映画を観る機会が増える8月。
NKK BSプレミアム(戦争映画特集)では、8月15日(土)午後1:30〜4:09「日本のいちばん長い日」(1967)が放映されます。映画文化史・辻先生の授業で紹介されていました。14日にはジョセフ・コンラッドの小説「闇の奥」をベースにした「地獄の黙示録」(1979)も。この機会にぜひ。
 
 
★「日本のいちばん長い日」(2015)は、役所広司主演で今年新しく映画化されています。熊本でも上映中!
シネプレックス熊本:
 
 
★『野火』も上映中 @DENKIKAN
 
 
先日、熊本での舞台挨拶に映画ファンが沸いたという塚本監督。
観た人の評判よいです。
 
このような(娯楽ではない、戦争をテーマをした映画ということだと思いますが)映画を作りづらい状況になってきたため、お金が集まらず、キャスティングなど難しかったとのことです。塚本監督としては多くの人に観てもらうために、著名な方に主演をつとめてもらいたかったとのこと。(11/22『野火』舞台挨拶@有楽町朝日ホール https://www.youtube.com/watch?t=15&v=4QVX3o6AfCI より)
 
私の中では『悪夢探偵』と『双生児』の監督という位置づけだった塚本監督(多分他の作品の方が有名だと思うけど)。一時期ハマりました。怖い、痛い、グロい、不条理な感覚を描く作品を作られているのも、大岡昇平さんの小説との出会いの体験が根っこにあるのかもしれません。低予算で工夫して作られているのも面白いです。(香室)
 
[東洋経済 ONLINE]
戦争の痛みを伝えていかなければならない
塚本晋也監督が「野火」の映画化を急いだ理由
 
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イントロダクション
 
大岡昇平さんが小説にした、第二次世界大戦フィリピン戦線における日本軍の苦しい彷徨いを映画にしました。50年前に市川崑さんがやはりすばらしい映画にしていますが、私の『野火』はそのリメイクではなく、あくまで原作から感じたものを映画にしたものです。初めて読んだのは高校生のときですが、本当の戦場にいるような恐ろしさがあり頭から離れませんでした。
 
30歳をすぎ本格的に映画にしようと動き始めましたが、規模も大きく中々現実的にはなりませんでした。さらに歳月が流れ、今から10年前に、戦場に行った方々が80歳を越えたときに強い焦りの気持ちが起こりました、その方々のお話だけでも聞いておかなければとインタビューを始めました。しかしそれでも映画化は簡単には進みませんでした。そして、今、実際に戦争の痛みを知る人がいよいよ少なくなるにつれ、また戦争をしようとする動きが起こっているような気がしてなりません。今作らなければもうこの先作るチャンスはないかもしれない。また作るのは今しかないと思い、お金はありませんでしたが、多くの力強い協力を得て完成に至りました。
 
映画は一定の思想を押し付けるものではありません。感じ方は自由です。しかし、戦争体験者の肉声を体にしみ込ませ反映させたこの映画を、今の若い人をはじめ少しでも多くの方に見てもらい、いろいろなことを感じてもらいたいと思いました。そして議論の場に使っていただけたら幸いです。
 
塚本晋也
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