Lab News
研究室ニュース

【研究室】社会調査実習 in 大牟田・荒尾、無事終了しました

2013.09.24
 
2011年度に引き続き、大牟田市と荒尾市にて文学部総合人間学科社会人間学コースの社会調査実習が行われました。
担当は慶田先生(人類学)と松浦先生(社会学)、実施期間は2013年9月10日-9月14日です。
人類学研究室からは学部3年生6名、協力者(運転手)として秋月さんが参加しました。
今後は報告書 『三池炭鉱 地域の記憶、世界の遺産 2013』(仮) の作成に力を注ぎます。
 
以下、人類学研究室メンバーによる中間報告+新聞記事の参照リンクまとめです。
 
(★9/24 「調査を終えて」を更新しました)

 
【メディアの注目と調査の背景】
三池炭鉱関連施設は、2009年に「九州・山口の近代化産業遺産群」のひとつとして、ユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載されました。その後、2013年8月27日の「稼働資産を含む産業遺産に関する有識者会議」(事務局:内閣官房)にて、若干の遺産群の変更に加え、新タイトルが現在の「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」に決定されました。
 
そして2013年9月17日、政府は「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」(内閣官房)をユネスコの世界遺産に推薦することを公式に発表しました明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録の可否は2015年の世界遺産委員会で審議されるとのことです。
 
さて、今回の調査は、ユネスコへの年間1件の国推薦枠をめぐり「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」と競合していた最中に実施されたためにメディアの注目が高く、九州を中心とした新聞社6社に実習の様子が取り上げられています(長崎の教会群の推薦は来年度以降に見送られます)。
以下にご紹介いたします。
 
 
 ・読売新聞 2013.9.11 「炭鉱の記憶、後世へ
 ・朝日新聞 2013.9.11 「炭鉱あのころ 学生聞き取り:労働・結婚…50人の肉声」
 ・有明新報 2013.9.13 「三池炭鉱の記憶継承を:熊大学生が聞き取り調査」
 ・日刊大牟田 2013.9.13  「社会学で炭鉱調査:熊大文学部3年生 労働者らから話を聞く」
 ・毎日新聞(地方版) 2013.9.14 「三池炭鉱の証言を記録:『反省や教訓も後世に』
 ・西日本新聞 2013.9.14 「ヤマの生活、炭じん爆発事故:三井三池炭鉱 記憶を後世に」
 
  そのほか
 
************************************************
【調査テーマ】
政府レベルでの検討が進められる中、実習生たちは6班に分かれて調査を実施しました。
5月の予備調査や文献調査、毎週の話し合いを経ての調査本番でした。
各班のテーマは以下です。
 
 A班 「炭鉱社宅におけるコミュニティ」
 B班 「炭鉱における労働のやりがい」
 C班 「炭鉱における結婚」
 D班 「与論島と与論島民を多面的に探る」
 E班 「炭鉱の娯楽」(※うたごえサークルを中心として)
 F班 「さまざまな保全活動から炭鉱まちの未来をみる」
 
炭鉱で暮らしてきた人々の記憶を中心として、世界遺産化という大きな出来事の中心にいる人々がいままさになにを感じ、考えているのかを、学生の視点から記録することができたのではないかと思います。
 
(予備調査の様子がUPされています。熊大人類学ゼミの先輩永吉さん、お世話になりました!
 大牟田・荒尾炭鉱のまちファンクラブ ブログ:
 
***********************************************
【調査を終えて】
 
DSCF1272.JPG
 
(A班 赤星)
A班は「炭鉱社宅におけるコミュニティ」をテーマにし、人と人のつながりを中心に調査をしました。メンバー5人で和気あいあいと協力して終えることができました。インタヴューを受けてくださった方がとても親切で、人とのつながりの大切さをまたここで感じさせてもらいました。
 
(B班 片岡)
私の班では、炭鉱の労働をテーマとしてかつて炭鉱で働いていた方々にインタヴュー調査を行いました。事前学習では文献を読み、坑内労働についての知識を増やしました。しかし、それだけでは限界があったため、今回生の声を聞けたことでたくさん感じるものがありました。世代が全く異なる方々に本格的なインタヴューをすることは初めてだったので、個人的には反省点が多くありましたが、今回得られた貴重なお話をうまく報告書にまとめられるように頑張ります。
 
(B班 佐藤)
まずは、無事に班の人を熊本まで送り届けることができてホッとしています。インタヴューを含む調査実習準備段階では、初めて経験することばかりで、本調査に入るまでは不安しかありませんでした。しかし、実際にインタヴューを始めてみると、勉強になっただけでなく、皆さん親切で人としての魅力も感じました。これからは、今回聞くことができたお話を、学生として、また私個人として消化し、まとめていくことができるように頑張りたいと思います。
 
(D班 中山)
D班は、「与論島と与論島民を多面的に探る」というテーマのもとで、与論島にルーツをもち、現在は荒尾・大牟田にお住いの方々にお話を伺いました。事前の学習で三池炭鉱に関する文献を読みましたが、どうしても労働争議や炭塵爆発事故、囚人労働などの印象が強く、与論島出身者に対する差別もひとつの社会問題のようなものとして捉えていたような気がします。しかし、インタビューをしていく中で、三池炭鉱に生きた人々の生の言葉を聞き、それぞれ異なるひとつの人生があって、強い思いがあるということを感じました。私は廃墟などが苦手で、炭鉱にも苦手意識を持っていましたが、行かないとわからないし、自分の気持ちも変わらないのだと思いました。この調査が、自分の中でひとつの突破口となったと思います。今回学んだことを、きちんと形にまとめられるように頑張ります。
 
(F班 石戸)
今回の調査実習を通して、私は初めてインタヴューを経験しました。それまでの準備、知識を増やすこと、そしてインタヴュー自体の進め方など、さまざまなことを学ぶことができました。いろんな考えの人と話ができる楽しさを味わうと同時に、自分の未熟さを痛感し、反省すべき点がたくさんありました。人類学を学んでいく中で、初対面の人から話を聞く機会は今後もとても多いと思います。今回の実習で勉強したことを忘れずに進んでいきたいです。
 
 
★実習生一同より★
インタヴューを引き受けてくださった方、紹介してくださった方、私たちの調査に協力してくださった全ての方々に、この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
 
 
****************************************************
 
« 前のページに戻る