慶田研究室ニュース

【KAFS・報告】熊本人類学映画会 第7回 My Town, My Youth "わが街わが青春―石川さゆり 水俣熱唱―"

 

3/10(金)にKAFS第7回が開催されました。今回の上映作品は土本典明監督作品My Town, My Youth "わが街わが青春―石川さゆり 水俣熱唱―"(42分 1978 土本典明)でした。
 水俣で二十歳を超えた胎児性水俣水俣病患者の若者たちが、病院で寝たきりの患者たちへ石川さゆりを見せたい、自分たちでなにか仕事を成し遂げたいという熱意のもと、「石川さゆりを呼ぶ若い患者の会」を立ち上げ、チケット販売、宣伝、リハ―サル、コンサート当日の代表挨拶を行う様子が描かれていました。
 企画運営をした若い胎児性の患者たちは、この時、既に20歳を超えていました。映画のなかでは『彼らを子ども扱いしていたのは誰?』という問いが投げかけられます。彼らの仕事をしたいという強い思いは、周りの大人たち、とりわけ胎児性の患者たちをいつまでも子ども扱いしてきた親たちへ反動の現れなのではないかと映画の中では語られていました。成人した一人前の大人として、成人の儀式・通過儀礼として実行委員会の患者たちはともに苦労を分かち合い、時に泣き、時に笑合いながらこの石川さゆりショーに青春を捧げたのです。セッション第7回主催、水俣病資料館学芸員香室結美さんからのお話に、当時22、23歳だった若い患者の会の方々も現在では還暦を超えられているということです。そして、再び還暦の記念としてもう一度石川さゆりを呼ぼうという話が彼らの間で起り、「若かった患者の会」として2017年2月に実現させたそうです。人はいつでも過去の青春を思い出し、背中を押されるのかもしれません。

 今回のKAFSが2016年度の最終回となります。来年度も引き続きKAFSは定期的に上映会を開催していきます。これからも多くの方と映画鑑賞、ディスカッションを共有できることを楽しみにしています。(田口)

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香室結美さんと会場の様子

 

★来年度のKAFSは4月28日を予定しています。詳細は追ってHPにてお知らせします。

これまでのKAFSの活動
★セッション第7回 お知らせ
★セッション第6回 おしらせ 報告
★セッション第5回 お知らせ報告
★セッション第4回 お知らせ報告
★セッション第3回 お知らせ報告
★セッション第2回 お知らせ報告
★セッション第1回 お知らせ報告

 

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