文化史の扉:文化史研究のための読書案内

 

この「読書案内」は、文化史コースの新2年生のための読書の手引きです。これから日本とヨーロッパの近代思想史を研究していく上で必要な文献や、幅広い視野と複眼的な思考法を身につけるために興味深い文献を、手に入りやすい文庫・新書版を中心に、「基本文献」と「参考文献」に分けて掲げてみました.少なくとも2、3年の2年間は、この「読書案内」をもとに、計画的な読書を心がけてください。最低でも1ヶ月に1冊、2年間で24冊は読んでいただきたいと思います。

 みなさんの読書計画がたてやすいように、多少の強制力を発揮することにしました。2年生は休み(夏、年末年始)の直後に、それぞれ2冊分ずつ、合計4冊分のレポートを提出していただき、年明けの課研の個別報告ではこちらの指定する図書の中から一冊を選んで報告していただきます。レポートする文献は、「参考文献」の中から各自の興味に合わせて自由に選んでください。枚数も様式も自由ですが、単なる感想文にならないよう工夫してみてください。

 

《基本文献》

ヨーロッパ思想史の古典

日本近代思想史の古典

《参考文献》

T 文化史の基本的問題意識をたしかめる

1)文化史=思想史の方法にふれる

2)「近代」と「近代思想」の意味を問い直す

3) 「現代思想」にともかく取り組んでみる

U 文化史の領域をあるく

1)民族と文化にかかわる境界

2)性に関わる境界

3)観ることの境界

V文化史の一角から歴史を見つめ直す

1)歴史認識を問い直し「日本史」「世界史」を再構築する

2)20世紀の戦争

3)日本とアジア

W 文化史とどめの一撃

1)日本思想史の名著

2)西洋思想史の名著

3)人物への接近

4)猛毒注意?番外編