総合人間学科

心理学

sound.jpg 心理学は、人の行動を実際に測定することを通して心の働きを調べる実証科学です。そのため、心理学の学習では、実験・研究法・講義・演習等の授業を通じて、人間を客観的にとらえる考え方と方法を習得します。

 心理学の実験演習を受講し、実験計画や統計処理を学び、実際に撮ったデータをその都度レポートとしてまとめる営みのなかで、座学で受容した心理学的知識を再体制化することになるでしょう。「本に書いてあった現象は本当に起こるんだ」とデータを実感できたら、実験家への第1歩です。このプロセスを通して、人の心の働きに関する新しい知見を生み出す力を身につけていきます。

 学部の勉学だけでは足りないと考える人は、大学院社会文化学研究科で心理学の研究をさらに深め、研究者を目指すことができます。

 学部卒業後の進路として、人文系で就職可能な通常の進路に加えて、国家および地方公務員の心理職、企業の心理学関連部署への道も開かれています。また、実験演習などを通じて自然と身につくコンピュータ・リテラシーは、就職後も役に立つことでしょう。

詳しくは認知心理学研究室ホームページへ

授業内容と授業科目例

学年 授業内容 授業科目例
1年次 心理学への導入 心理学概論Ⅰ
2年次 心理学述語の理解、研究法の習得
コンピュータ操作
心理学概論Ⅱ
心理学研究法Ⅰ・Ⅱ
人間科学基礎演習
3年次 英語による情報収集(論文読解)、実験方法の習得 
機器操作の初歩、心理学諸現象とその研究方法の理解
興味あるテーマの発見
心理学特殊講義
心理学基礎実験・総合実験
心理学特殊講義
課題研究Ⅰ・Ⅱ
4年次 テーマの具体化、実験条件の組み立て
実験(調査)、研究論文完成
心理行動学演習
課題研究Ⅲ
卒業論文

卒業論文のテーマ例

記憶の生成過程/感情と表情認知/陰影による奥行き知覚/日本語の文字認知/画像記憶/きめのlaciness/視覚と触覚による知覚/音声知覚/音楽知覚/脳波 (ERP)

メッセージ

寺本 渉先生(知覚心理学、認知心理学、認知神経科学)

vision.jpg バーチャル・リアリティ(VR)を体験すると、なぜ実際にはそこにないのにあるように感じるのかとても不思議に思います。でも、我々は普段から物理世界をそのまま知覚しているわけではありません。物理世界にあるいくつかの「手がかり」を使って心が作り出した世界を我々は感じているのです。心理学は心がどのような「手がかり」を使って周囲の環境や他者などを認識しているのかを明らかにします。心理学が発展すれば、もっと豊かなVR世界が実現できるかもしれません。

佐々木 唯(2014年3月卒)

baby.jpg 認知心理学は、心のはたらきについて常識に一石を投じるものだと私は考えます。人間は曖昧さを補うため、脳で補完をしています。例えば、口の動きを見て何を言っているかを考える時、脳内の視覚野だけでなく、聴覚野も働きます。また、黒字の背景に白い星を描いた絵を片目で見る時、盲点に星がくるように合わせると、黒の背景が続くと脳が補完し、星の存在はなかったように見えます。当たり前だと思っていた世界の背後にある不思議さが探究心をくすぐることが、認知心理学の魅力だと思います。
 授業では、英語論文を読む機会があります。私は、英語が苦手で、始めは抵抗がありました。しかし、先生や先輩方の助言や熱心な指導により、今では、分からないところを調べることで新たな発見があることに喜びを感じ、自分から進んで英語論文を読むようになりました。実験や統計もまたしかりです。
認知心理学研究室は、枠に囚われず、幅広い分野を学習することができ、物事を客観的、論理的に考える力、探究心を身につけることができます。また、学生は皆個性豊かで、授業の合間など、研究室に集まって話す場合も色々な意見があふれ、いつも笑顔や笑い声が絶えません。そして、分からないところを話し合っていたら、先輩や同級生が声をかけてくれ、一緒に考えてくれたりするアットホームな雰囲気もあり、充実した学生生活を送れると思います。

  • 大学院社会文化科学研究科
  • 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター

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