歴史学科

考古学

kokogaku_01.jpg考古学は、具体的な「もの」によって人間の歴史を考える学問です。その方法の基礎は、何といっても発掘調査にあります。当研究室は、きちんとした発掘調査のできる考古学のプロの育成を、教育目標に掲げています。
私たちは毎年、熊本県内と琉球列島において実習発掘を継続しています。発掘調査は夏季休暇中に実施し、これには4年生を除く学生と全教員が参加します。2年生は、前期の実習授業で写真撮影・焼き付け・現像、遺物の見方・実測図の書き方・製図の仕方、地形測量の方法などを学びます。夏休みが始まると同時に、発掘現場での合宿生活に入ります。

kokogaku_02.jpgこのあと阿蘇や日本各地で二三の発掘調査を体験するとあっという間に秋です。後期には発掘した遺物を皆で洗い、分類し、図面をとり、文章を書き、写真を撮り、報告書に編集します。根気強い作業が、年末年始にわたってひたすら進みます。春浅い研究室で、インクの香りの報告書を手にする時、何とも言えぬ喜びが沸いてきます。こうした実体験と併行して、考古学の基礎理論を学び、古代人の生活復元の方法を修得していきます。多くの卒業生が、全国の文化財関係機関や博物館の一線で活躍し、また高校や大学で教鞭をとっています。

授業内容と授業科目例

学年 授業内容 授業科目例
特色:発掘調査実習を中心とした、積み上げ型の指導。
2年次 考古学基礎知識の修得。発掘調査とは何かを学ぶ。 考古学概説
考古学実習Ⅰ
考古学基礎演習
3年次 自ら調べ、発掘し、報告書を作成。研究テーマをみつける。 考古学実習
歴史資料学演習
歴史資料学野外実習
課題研究Ⅰ・Ⅱ
4年次 卒業論文を作成する。 課題研究Ⅲ

卒業論文のテーマ例

中九州におけるナイフ形石器文化後半期の剥片剥離技術の研究/曽畑式土器の研究/九州縄文時代における骨角製ヘアピンの研究/弥生時代の墓制に関する研究-死者埋葬方法の観点から-/弥生時代における伐採石斧の研究/佐賀平野における貝輪に関する研究/弥生・古墳時代の中国地方の卜骨/熊本県内の古墳時代箱式石棺に関する一考察/古代九州における製塩土器について/九州出土鳥形埴輪の研究/古墳時代の轡に関する研究/山陰の古代軒瓦に関する研究/博多遺跡群出土銭貨の研究/中九州における中国貿易陶磁器の考察―主に熊本県二本木遺跡群出土の越州窯系青磁を中心として―/天草の中世城館に関する研究/近世のきせるに関する考古学的検討/西南戦争の考古学的研究

メッセージ

杉井 健先生(日本考古学)

考古学の基本的な研究法や考え方をみっちり鍛えます。発掘調査から報告書作成までの一連の過程を学ぶことはもちろん、自ら考古学的資料を集めて分析し論文に仕上げる力を身につけることを目標にしています。ですから、なかなか厳しい研究室ですが、しかし「同じ釜の飯」を食った仲間との日々の生活はけっこう楽しいものです。発掘調査で、あるいは研究の中で新しい何かに気付き、また発見する喜びは何ものにも代え難いものがあります。そうした経験をしたい人、そして将来も考古学にかかわる仕事に就きたい人はぜひおいで下さい。

山元 瞭平(4年)

 考古学ってどんな学問だろう?と思う人が多いかもしれません。考古学はモノや遺跡から様々な情報を読み取り、歴史を紡いでいく学問です。モノを見ることは一つの過程であって、人々の姿を描き出すことが最終的な目標です。研究室では考古学の基本となる技術(測量、実測、写真)だけではなく、基礎的な知識についても一から学びます。また、夏には実際に発掘調査を行います。研究室を飛び出して、遺跡と日々対話するのはとても楽しいです。調査を通して仲間との強い団結力が生まれるのも、この研究室の大きな魅力だと思います。考古学をやってみたい、文献とにらめっこだけじゃイヤだ、外で土いじりがしたい、などなどきっかけはどんな些細なことでも大丈夫です。私たちと一緒に考古学を学んでみませんか?

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