歴史学科

考古学

kokogaku_03.jpg考古学は、具体的な「もの」によって人間の歴史を考える学問です。その方法の基礎は、何といっても発掘調査にあります。当研究室は、きちんとした発掘調査のできる考古学のプロの育成を、教育目標に掲げています。
私たちは毎年、熊本県内と長崎県対馬において実習発掘を継続しています。発掘調査は夏季休暇中に実施し、これには4年生を除く学生と全教員が参加します。2年生は、前期の実習授業で写真撮影、遺構実測、遺物の見方・実測図の書き方・製図の仕方、地形測量の方法などを学びます。夏休みが始まると同時に、発掘現場での合宿生活に入ります。

kokogaku_02.jpgこのあと阿蘇や日本各地で二三の発掘調査を体験するとあっという間に秋です。後期には発掘した遺物を皆で洗い、分類し、図面をとり、文章を書き、写真を撮り、報告書に編集します。根気強い作業が、年末年始にわたってひたすら進みます。春浅い研究室で、インクの香りの報告書を手にする時、何とも言えぬ喜びが沸いてきます。こうした実体験と併行して、考古学の基礎理論を学び、古代人の生活復元の方法を修得していきます。多くの卒業生が、全国の文化財関係機関や博物館の一線で活躍し、また高校や大学で教鞭をとっています。

授業内容と授業科目例

学年 授業内容 授業科目例
特色:発掘調査実習を中心とした、積み上げ型の指導。
2年次 考古学基礎知識の修得。発掘調査とは何かを学ぶ。 考古学概説
考古学実習Ⅰ
考古学基礎演習
3年次 自ら調べ、発掘し、報告書を作成。研究テーマをみつける。 考古学実習
歴史資料学演習
歴史資料学野外実習
課題研究Ⅰ・Ⅱ
4年次 卒業論文を作成する。 課題研究Ⅲ

卒業論文のテーマ例

熊本県における狛犬の考古学的考察/中九州における古墳時代人の形質的特徴/九州出土骨角器の研究/熊本県地域における古墳時代中・後期の土師器研究/玉類からみる良積遺跡/土器圧痕から見た中九州縄文後晩期の植物利用/中九州出土土偶の研究/中九州出土土偶の研究/ペルー ナスカ地域における土器研究/中九州における古式土師器の研究-白川下流域を中心に-/中九州出土の刻目突帯土器の研究/骨角製漁労具についての研/九州の縄文時代における玦状耳飾の研究/土井ケ浜遺跡出土の花弁状貝製品の研究/九州における青銅経筒の研究~四王寺型・積上式経筒の再検討~/フェンサ下層式土器の研究

メッセージ

杉井 健先生(日本考古学)

考古学の基本的な研究法や考え方をみっちり鍛えます。発掘調査から報告書作成までの一連の過程を学ぶことはもちろん、自ら考古学的資料を集めて分析し論文に仕上げる力を身につけることを目標にしています。ですから、なかなか厳しい研究室ですが、しかし「同じ釜の飯」を食った仲間との日々の生活はけっこう楽しいものです。発掘調査で、あるいは研究の中で新しい何かに気付き、また発見する喜びは何ものにも代え難いものがあります。そうした経験をしたい人、そして将来も考古学にかかわる仕事に就きたい人はぜひおいで下さい。

新垣 匠(4年)

『考古学』という単語をきいても、「何を学ぶのかな?」と疑問に思う人が多いかもしれません。私自身もこの学問を志す前はそのように思っていました。
『考古学』とは遺跡や遺物(人々がかつて活動していた場所や使っていたモノ)を通して、いにしえの人々の生活や社会を再現しようとする学問です。
私たちの研究室では、その考古学において基本的な技術(実測・写真・測量)や知識を先輩やこの道のプロである先生方から学ぶことができます。それらを踏まえ、夏は発掘実習に出かけます。実習自体はなかなかにきつい部分がありますが、それ以上に研究室の仲間たちと同じ目的に向かってともに作業をするため、団結力が生まれ、実習が終わった時の達成感はほかの研究室では味わえないものがあると思います。
現在、世界各地で発掘が行われていますが、いまだに当時の人々の生活や社会には多くの謎があります。私たちと一緒にその謎に迫り、人類の歴史を解明してみませんか?

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  • 大学院社会文化科学研究科
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