歴史学科

日本史学

nihonshi_01.jpg日本史研究室では、ほぼ全時代・全分野の研究ができるようになっていますが、各教員の研究領域との関係で、特に近世史とその前後の中世・近世移行期、近世・近代移行期に重点を置いたカリキュラムを組み立てています。
2年次から始まる専門教育では、本学に寄託・架蔵されている永青文庫細川家文書や阿蘇家文書など数多くの古文書・古記録史料を駆使して、史料の読解力を養うことを主眼としています。また3年次に実施する野外実習では、未整理の文書群を素材に、目録作成から写真撮影、関係する遺跡などのフィールド調査、さらに保存・活用法の策定までを、その古文書が伝来してきた現地で行うことによって、歴史の理解を立体的なものにすることを目指しています。

また本研究室に備え付けのパソコンを用いてのデータ解析や地図作製が行えるような実習も講義の中で行っています。 ただし、データ収集や解析技術だけに長けていても研究できません。 卒業論文のテーマを各自がきめて、 論文の完成に向け邁進するために、研究目的を明確にし、適切な研究方法を確立するための勉強が必要です。 ゼミや講義は無論のこと、 講義外の時間でも研究室で、教員、先輩らとの活発な討論の場が生まれ、地理学的センスを培う機会はいくらでも求められます。 内外の風土に学生らしい新鮮なメスをあて、新しい学問の姿を創造してほしいと思います。

授業内容と授業科目例

学年 授業内容 授業科目例
特色:古文書実習と演習を中心とした、積み上げ型の指導。
2年次 基礎知識の修得。古文書の解読法、取り扱い法を学ぶ。 日本史概説Ⅰ・Ⅱ
歴史資料学実習A
歴史資料学演習A
3年次 調べ、発表し、討論する力を養う。研究テーマをみつける。 歴史資料学特殊講義A
歴史資料学野外実習A
課題研究指導Ⅰ・Ⅱ
4年次 卒業論文を作成する。 課題研究指導Ⅲ

卒業論文のテーマ例

中世村落間相論における紛争解決方式の形成過程/一向一揆と中世の解体/近世柳川藩政下の城下近郊村落/近世初期熊本藩惣庄屋の成立と存在形態/文明開化期における民衆意識の変化/大正期「主婦」の生活意識に関する一考察

メッセージ

三澤 純先生(日本近代史・政治社会史)

nihonshi_02.jpg日本史学研究室では、古文書や古記録の「読み」にこだわります。史料の一字一字を丁寧に読み進めつつ、そこから得られる歴史情報を大切にしたいからです。その歴史情報の断片を辛抱強くつなぎ合わせていけば、予想もしなかった世界が見えてきます。例えば、幕末期に全国の諸藩が競うように大量購入した武器の多くは、アメリカの南北戦争で使用された中古品でした。その背景には中古武器を、新たな紛争地域で高く売りさばこうとする欧米の商人たちの姿がありました。この事例には日本史を世界的視野で見直す契機があると同時に、歴史を現代と連関させて考える契機も含まれています。本学には日本屈指の大名家文書「永青文庫」が架蔵されています。ここに残されている史料によれば、慶応3年(1867)、熊本藩は7500挺余の小銃を8万両で買っていることが分かります。
あなたも史料を正確に読めるようになって、受験日本史知識の裏側に広がっている奥深い世界を覗いてみませんか?

 

宅島 佑(4年)

日本史学研究室では講義・演習・実習を通して、各時代の民衆たちが残した記録や、要人たちの日記・書状などをじかに読むことで、高校までの勉強で培った知識だけでは見えなかった生の歴史の姿を知ることができます。中世史の授業では、荘園領主や戦国大名の書状を読み、当時の時代背景からその書状が果たした歴史的役割を読み取ります。近世史では百姓一揆史料を読んで、一揆が起こった原因と結果、そして一揆に参加した人々が直面していた問題とその解決のために彼らがどのように動いたのかを考察していきます。また近代史では『大久保利通日記』を読んで、大久保の視点から幕末から明治という激動の時代を見つめていきます。
こうした授業以外でも、日本史学研究室では先生方や大学院の先輩たちが、分からないことや知りたいと思うことについて、いろいろなサポートをしてくれます。皆さんも高校の教科書では見えなかった歴史を学ぶ楽しさを一緒に感じてみませんか?

  • 大学院社会文化科学研究科
  • 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター

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