コミュニケーション情報学科

コミュニケーションとは?

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「コミュニケーション」のシーンをあなたは幾つぐらい思い浮かべることができるでしょうか? 人が話し合っている様子、ペットに呼びかけている飼い主、それともテレビや新聞といったマスコミ。すぐに思いつくのはこんなところでしょう。実は、コミュニケーションとはもっと幅広くて奥深いものです。
例えば音楽のコンサートをイメージしてみてください。アーティストはステージの上から観客に語りかけることもあるでしょうし、歌いながら呼びかけることもあるでしょう。演奏自体がコミュニケーションなのです。そのコミュニケーションを作りあげるために、ドラマーがスティックでカウントをとったり、メンバー同士がアイコンタクトをおこなったりして、意思疎通をしています。また、観客は声援や拍手でアーティストにメッセージを送っています。音楽が演奏されている会場全体がコミュニケーションの場になっているのです。
言葉はもちろんのこと、表情や仕草を使って、私たちは感情や意思、知識などの情報を伝えたり受け取ったりします。鳴き声でコミュニケーションする動物はたくさんいます。また、「舐める」という行為もコミュニケーションの一種です。それどころか、異性を惹きつけたり、餌のありかや敵の存在を知らせたりするために、昆虫などがフェロモンなどの分泌物質を出すのもコミュニケーションと言えるでしょう。
このように考えると、コミュニケーションとは、私たちの生きる世界を成り立たせているものと言うことができます。コミュニケーションが存在しなければ世界には自然しかないかもしれない。いや、波の音に耳を傾けてください。自然さえもコミュニケーションしているように思えませんか?

情報とは?

かつてないほど情報の恩恵を受けながら、私たちは現代を生きています。インターネットを使うことで、世界の裏側の情報であろうと瞬時に検索することが可能になりました。また、自分の周りの地域では手に入らないさまざまな商品を購入し宅配便で届けてもらえます。一度も実際に会ったこともない人とメールやチャットで話をしたり、世界に向けて情報発信したりすることもできるのです。
一方で、かつてないほどの情報にさらされながら、私たちは現代を生き抜いていると言ってもよいでしょう。仕事か遊びかには関わらず、現代の都市生活者は膨大な情報を処理しなければならなくなっています。例えば、テレビ・コマーシャルから新聞広告、チラシ、看板に至まで、広告情報を全く眼にしない日などほとんどないはずです。私たちの脳はそれほど多くの情報を処理しきれないと言われています。半ば強引に取捨選択をおこないますが、その選択が正しいかどうかは甚だ怪しく、それが私たち現代人の大きなストレスにつながっていることも事実なのです。

コミュニケ―ション情報学科とは?

コミュニケーション情報学科は、コミュニケーションや情報、メディアといった分野を対象としています。新しい分野であるため自由度の高いテーマ設定が可能で、言語や文化などに関連したコミュニケーションの問題、マスコミやインターネットといったメディアやそれらを介したコミュニケーション、映画やテレビ番組、漫画、方言などのコンテンツや文化などについて、従来型の国立大学文学部の枠にとらわれず、自ら研究テーマを設定し、多様な知識や方法論を「編集」するといったスタイルで研究分野の強化・充実を目指し、2018年4月から本学科は、これまでのコミュニケーション情報学コースに加え、現代文化資源学コースをスタートさせます。コミュニケーションとメディアに加え、メディア上のコンテンツや文化をより体系的に扱っていくためです。 
この学科が目指すのは、コミュニケーションを自在に使いこなし、社会において先進的な役割を担える人材の育成です。自らが明確な目標をもったうえで社会の中に自分の居場所を発見し、何かしら社会には対して情報発信や行動をおこなえるプロフェッショナルです。そのためには、実社会で通じる「発見力」「思考力」「伝達力」を身につけることが不可欠であり、そのベースとなる言語運用能力や情報・メディア運用能力を高めることに特に力を注いでおり、以下のようにキャリア・デザイン教育と語学・情報教育に力を入れています。

キャリア・デザイン教育

大学生の就職を取り巻く問題は、働くことに目標や意義を見いだせなくなっている傾向が一部に見られること、そのためもありますが、短絡的なテクニックの就職活動に陥り、自分の生き方に対して「戦略的」な思考ができなくなりがちなことです。学生の多くは、社会人として働くことをアルバイトと同じ「時間の切り売り」のように捉えています。また、文系の人間が就ける職種を営業や事務処理に限定してイメージしてしまう学生も少なくありません。こういった感覚・思考に対する意識改革をおこないながらビジネスや仕事などに関する知識や情報を提供することで、学生は自分のキャリアに向き合うようになりますし、就職活動の面でも成果を出せるように変わります。

意識改革には、第一線で活躍あるいは豊かな経験をもつ社会人の話を、聞き・考え・議論することが一番です。新聞や放送などのマスコミ関連のプロフェッショナルが講師を務める『文章作成演習』『メディア論』『情報技術応用演習』といった学科の専門教育に加え、学科の教員がプロデュースする学部共通教育や教養教育にも、多様な分野のビジネスマンや起業家などから、知識に留まらない「意識」を学びとれる科目が提供されています。

また、キャリア・デザインを直接支援する授業も用意されています。この授業では、自分が 「どんな人間になりたいか」「何を得たいのか」 「社会に対してどんな影響を与えたいか」を考え抜き、業種・業界、企業、職種などを研究したうえで、就業体験 (インターンシップ) をおこなうことが義務づけられています。選択科目ではありますが、学科のほぼ全員が受講することからも、ニーズの高さがうかがわれます。

こういった取り組みは、景気の波や地方のハンデを感じさせない就職状況に現れています。学科新設前のコース卒業生を含む2007年3月から17年3月卒業までの342名の卒業生の就職率は90.1%(進学を含めた進路決定率は93.0%)で、全国平均を常に上回っています。近年の「売り手市場」の中で実績は低下しているように見えますが、これは個人情報保護の観点などで就職先の情報把握が難しくなったことなどが原因で、実際は、数値以上の実績であると予想しています。

 

コース設置以来の卒業生の就職先(海外からの留学生を除く)
※グラフをクリックすると、大きいサイズで表示されます。

「全国大学(学部)就職率」および「全国大学進路決定率」は、文部科学省『平成28年度学校基本調査』より算出。就職率は、就職者と臨床研修医の合計人数を就職可能者数 (卒業者から死亡・不明を除外) で割った数。進路決定率は、就職に限らず、大学院や専門学校を含めて算出した数値です。
また、本学科のデータは、就職事情が異なり確認の難しい、海外からの留学生を除いた数値です。本学科で通常卒業期(3月末)に卒業した学生は340名で、通常期以外(9月末など)の卒業生を含めると342名になります(2017年3月卒業生までの合計)。

 

就職先は、一般的な文学部に比べ、公務員や教員が少なく、多種多様な業界・業種にわたっています。会社員という「仕事」がないように、公務員とは単なる身分であり、公務員として実現したいことを考えるように指導しています。また、人材育成に関する仕事は学校教育の教員に限らず、民間の教育サービスや企業の従業員教育部門など、多様な選択肢を学生に示せるようにしています。

 

コース設置以来の卒業生の就職先(海外からの留学生を除く)
※グラフをクリックすると、大きいサイズで表示されます。

 

語学・情報教育

これからのリーダー的な人材に求められるのは、根拠を明確にして主張を論理的に伝えられること、そして立場や考えの異なる人の主張を正確に理解・分析できる力です。そのために、実践英語および情報処理スキル教育を本学科では重視し、色々な工夫をおこなっています。英語教育では、言葉を「現場」で使いこなすための実践機会(短期留学)の提供、TOIEC対策の課外学習活動に対する支援をおこなっており、情報教育では、単なるITスキルに留まらない社会人基礎力に焦点を置いています。

英語コミュニケーションと情報処理能力強化の試み

狙い 強化内容
英語科目の充実
  • 教養教育レベル以上に読み書き能力を高める「英会話」「英作文」といった基礎的科目の提供
  • 自己の主張を論理的に伝えるための「スピーチ&ディベート」、新聞やテレビなどで使われる現代英語を会得する「メディア英語」といった応用科目の提供
海外での実践機会の提供
  • 「異文化コミュニケーション実習」における海外留学実習経験(約1ヶ月)の義務化
TOIEC対策の課外学習活動に対する支援
  • TOEICの数値目標達成のための学生の自主的課外学習をサポート(テキスト提供、指導・アドバイスなど)
社会人基礎力に重点を置いた情報教育の提供
  • 組織マネジメント、ビジネス・プレゼンテーション、プロジェクト・マネジメントなど社会人として求められるスキルを学ぶ科目「情報処理」の提供

 

直近(2016年度)では17名がTOEICテストを受験し、600点台が1名、700点台が6名、800点台が8名、900点以上が2名、という判定結果でした。860点以上 (レベルA) は「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」、730点~855点 (レベルB) は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」と評価されます。新卒採用においてTOEICスコアを求める企業は今のところそれほど多くはありませんが、700点前後を基準と考えるところは増えています。

 

若者の「内向き志向」が喧伝されていますが、本学科の学生は外向きに「尖って」欲しいと願っています。グローバル化とは競争の激化と表裏であり、情報社会が格差を拡大させる方向に作用していることを考えると、内向きの論理だけでは通用しないからです。

幸い、私たちの10年弱の教育実践は、徐々にではありますが確かな手応えを得られるようになってきています。海外の大学院への進学や国費での海外インターンシップへの参加など、海外に「武者修行」に出る学生、企業や地域と連携し社会貢献などのプロジェクトを運営していく学生。4年間の大学生活は、自ら考え行動する「プロフェッショナルとしての大人」になるための成長期間なのです。

授業風景

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  • 大学院社会文化科学研究科
  • 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター

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