コミュニケーション情報学科

キャリア・デザイン/語学情報運用

キャリア・デザイン教育

大学生の就職を取り巻く問題は、働くことに目標や意義を見いだせなくなっている傾向が一部に見られること、そのためもありますが、短絡的なテクニックの就職活動に陥り、自分の生き方に対して「戦略的」な思考ができなくなりがちなことです。学生の多くは、社会人として働くことをアルバイトと同じ「時間の切り売り」のように捉えています。また、文系の人間が就ける職種を営業や事務処理に限定してイメージしてしまう学生も少なくありません。こういった感覚・思考に対する意識改革をおこないながらビジネスや仕事などに関する知識や情報を提供することで、学生は自分のキャリアに向き合うようになりますし、就職活動の面でも成果を出せるように変わります。

意識改革には、第一線で活躍あるいは豊かな経験をもつ社会人の話を、聞き・考え・議論することが一番です。新聞や放送などのマスコミ関連のプロフェッショナルが講師を務める『文章作成演習』『メディア論』『情報技術応用演習』といった学科の専門教育に加え、学科の教員がプロデュースする学部共通教育や教養教育にも、多様な分野のビジネスマンや起業家などから、知識に留まらない「意識」を学びとれる科目が提供されています。

また、キャリア・デザインを直接支援する授業も用意されています。この授業では、自分が 「どんな人間になりたいか」「何を得たいのか」 「社会に対してどんな影響を与えたいか」を考え抜き、業種・業界、企業、職種などを研究したうえで、就業体験 (インターンシップ) をおこなうことが義務づけられています。選択科目ではありますが、学科のほぼ全員が受講することからも、ニーズの高さがうかがわれます。

こういった取り組みは、景気の波や地方のハンデを感じさせない就職状況に現れています。学科新設前のコース卒業生を含む2007年3月から7年間にわたる計240名の卒業生の卒業生の卒業時点での就職率は91.2%(進学も含めた進路決定率は95.0%)で、全国平均を大きく上回っています。2014年3月卒業生については、教員や公務員志望を含む4名が進路未定となりましたが、それでも就職率は高い水準です。

 

コース設置以来の卒業生の就職先(海外からの留学生を除く)
※グラフをクリックすると、大きいサイズで表示されます。

「全国大学(学部)就職率」および「全国大学進路決定率」は、文部科学省『平成24年度学校基本調査』より算出。就職率は、就職者と臨床研修医の合計人数を就職可能者数 (卒業者から死亡・不明を除外) で割った数。進路決定率は、就職に限らず、大学院や専門学校を含めて算出した数値です。
また、本学科のデータは、就職事情が異なり確認の難しい、海外からの留学生を除いた数値です。本学科で通常卒業期(3月末)に卒業した学生は238名で、通常期以外(9月末など)の卒業生を含めると240名になります。

 

就職先は、一般的な文学部に比べ、公務員や教員が少なく、多種多様な業界・業種にわたっています。会社員という「仕事」がないように、公務員とは単なる身分であり、公務員として実現したいことを考えるように指導しています。また、人材育成に関する仕事は学校教育の教員に限らず、民間の教育サービスや企業の従業員教育部門など、多様な選択肢を学生に示せるようにしています。

 

コース設置以来の卒業生の就職先(海外からの留学生を除く)
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語学・情報教育

これからのリーダー的な人材に求められるのは、根拠を明確にして主張を論理的に伝えられること、そして立場や考えの異なる人の主張を正確に理解・分析できる力です。そのために、実践英語および情報処理スキル教育を本学科では重視し、色々な工夫をおこなっています。英語教育では、言葉を「現場」で使いこなすための実践機会(短期留学)の提供、TOIEC対策の課外学習活動に対する支援をおこなっており、情報教育では、単なるITスキルに留まらない社会人基礎力に焦点を置いています。

英語コミュニケーションと情報処理能力強化の試み

狙い 強化内容
英語科目の充実
  • 教養教育レベル以上に読み書き能力を高める「英会話」「英作文」といった基礎的科目の提供
  • 自己の主張を論理的に伝えるための「スピーチ&ディベート」、新聞やテレビなどで使われる現代英語を会得する「メディア英語」といった応用科目の提供
海外での実践機会の提供
  • 「異文化コミュニケーション実習」における海外留学実習経験(約1ヶ月)の義務化
TOIEC対策の課外学習活動に対する支援
  • TOEICの数値目標達成のための学生の自主的課外学習をサポート(テキスト提供、指導・アドバイスなど)
社会人基礎力に重点を置いた情報教育の提供
  • 組織マネジメント、ビジネス・プレゼンテーション、プロジェクト・マネジメントなど社会人として求められるスキルを学ぶ科目「情報処理」の提供

直近 (2012年度) では14名がTOIECテストを受験し、600点台が2名、700点台が5名、800点台が6名、900店以上が1名という判定結果でした。860点以上 (レベルA) は「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」、730点~855点 (レベルB) は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」と評価されます。新卒採用においてTOEICスコアを求める企業は今のところそれほど多くはありませんが、700点前後を基準と考えるところは増えています。

 

若者の「内向き志向」が喧伝されていますが、本学科の学生は外向きに「尖って」欲しいと願っています。グローバル化とは競争の激化と表裏であり、情報社会が格差を拡大させる方向に作用していることを考えると、内向きの論理だけでは通用しないからです。

幸い、私たちの10年弱の教育実践は、徐々にではありますが確かな手応えを得られるようになってきています。海外の大学院への進学や国費での海外インターンシップへの参加など、海外に「武者修行」に出る学生、企業や地域と連携し社会貢献などのプロジェクトを運営していく学生。4年間の大学生活は、自ら考え行動する「プロフェッショナルとしての大人」になるための成長期間なのです。

メッセージ

江川 良裕先生(マーケティング、経営戦略、eラーニング、メディア研究)

私たちの学科は、英語やメディアに関する実践的な能力が身につくことをセールス・ポイントにしています。しかしながら、勘違いして欲しくないのは、英語やメディアは単なる「ツール」であり、過剰な幻想を描いてはいけないということです。ツールの使い方を身につけると同時に、そのツールを使って創造する 「コンテンツ」こそが重要です。研究には自由度がありますので、音楽、アニメ、恋愛、など色々なことをテーマに設定することが可能です。自分なりのテーマを発見しコンテンツを創造する自信に満ちた学生に来て欲しい、と思います。

江口 省悟(4年)

私たちの学科「コミ情」では、情報メディアと英語コミュニケーションの二つの分野を並行して学びます。情報メディア分野の授業は、インターネットやマスコミなどのメディアについて、その意味や活用の仕方を学びますが、単に先生から与えられる知識を吸収するだけではなく、自分の考えをレポートにまとめ、プレゼンテーションをすることが重視されています。民間企業出身の先生が多く、自分の主張は伝えて共有することに価値がある、という考えからだそうです。英語コミュニケーションの分野では、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4つの技能を総合的にバランス良く学びますが、やはり外国人教師による授業が圧巻です。挨拶から内容の説明まですべてが英語ですし、ディスカッションなども多いため、気が抜けません。情報と言語というコミュニケーションの本質を学ぶことで、知識やスキルとともに、主体性や自信を身につけていることを、実感できています。

  • 大学院社会文化科学研究科
  • 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター

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